後悔も反省も飲み込んで 瑞原明奈 決意の日跨ぎ連闘【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/8 第1試合】担当記者 後藤哲冶

その2巡後、滝沢にテンパイが入る。
三色が崩れてしまったため、カン【3ピン】の役がないテンパイ。
滝沢はこれを長考の末リーチの判断。

これを見て、瑞原がツモ切りリーチを敢行。【3ソウ】【6ソウ】はリーチ者滝沢にも通る牌ではなく、自身はオリることは無い手牌。
であれば滝沢がアガリ牌以外はツモ切ってくれることもあり、ここでリーチに踏み切った。

これをなんと滝沢から一発で捉える!
リーチ一発タンヤオピンフ赤赤。18000の大きすぎる加点に。

道中の【5ソウ】をポンした方が良いかは、判断は難しいところ。
ただ、東1局ということもあり、トップが偉いこのMリーグルールで、よりトップを決定付けるために大きな手に仕上げた瑞原の判断は、今回は英断だった。

これで5万点を超える大きなトップ目に浮上。

東2局

一馬が華麗なかわし手を決めた直後の東2局
一馬がドラの【1ピン】を暗刻にしてのテンパイ。
【白】ドラ3赤はダマテンでも8000点だが。

一馬はリーチに打ってでた。良い判断のように見える。
そもそも【5ソウ】3枚見えで決して悪い待ちではなく、ここで3000、6000をツモれればトップだって見える。
むしろこの巡目の【3ソウ】【6ソウ】待ち8000点テンパイをダマテンにするのは些か消極的なようにも感じる。

リーチ後一発目、一馬が【1ピン】を持ってきて暗槓。
これでツモれば倍満の超大物手になった。

そこに大介が追い付く。待ちは【1ピン】【4ピン】【7ピン】だが、【1ピン】はカンされており山には当然ない。
そして一馬のリーチはドラの暗槓で高いのが分かり切っている。

それでも、大介はこの現状はピンフのみの【4ピン】【7ピン】待ちをリーチでぶつけた。
親番でカンが入っているピンフのテンパイであれば、当然追いかけリーチしたい。
ドラの暗槓という恐怖に打ち勝って、大介が手をぶつけていった。

これが功を奏し、一馬から【4ピン】を討ち取り。
裏ドラ2枚を乗せてなんと12000。
これで大介が瑞原に迫る。

しかし今日の瑞原は、これでは止まらなかった。

東4局1本場
ドラの【發】がポンできると、【4ピン】【7ピン】をあっさりとツモアガリ2000、4000。
これで持ち点は6万点を超えた。

迎えた南場の親番でも、その勢いは衰えない。

南1局
絶好の【赤5ソウ】を引いたところで、瑞原は【3ピン】切りを選択。
ドラが【2ピン】で残したくなるとことだが、【1ピン】が3枚切れ。
【2ピン】を引いた【1ピン】【4ピン】待ちも強くないことから、現状の形でも勝負する選択をとった。

これが結果的に正解だった。
ペン【3マン】のリーチを敢行し、これを見事ツモアガリ。

前回登板の悔しさも、次の登板機会には持ち込まない。
3日前の気持ちを咀嚼し、飲み込んで、瑞原は今この卓に座っている。

2000オールのアガリでほぼほぼトップを固いものとすると。

圧巻だったのが、親が落ちた南2局だった。
親番、大介からの先制リーチを受けた2巡後、【4ソウ】を引き入れてタンヤオのテンパイを入れると。

通っていない【6マン】をプッシュ。
土台自分の手には安全牌がない。であれば、アガれるようにしておいた方が良いという発想。

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