後悔も反省も飲み込んで 瑞原明奈 決意の日跨ぎ連闘【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/8 第1試合】担当記者 後藤哲冶

後悔も反省も飲み込んで
瑞原明奈
決意の日跨ぎ連闘

文・後藤哲冶【月曜担当ライター】2025年12月8日

瑞原明奈が珍しく苦しんでいる。

Mリーグにおいて好成績を残している選手といえば、と言われればまず間違いなく候補に挙がる瑞原明奈が、今シーズン苦しんでいる。
現在のポイントは-76.9。
そこまで大きなマイナスではないが、「瑞原明奈」という前提がつくと確かに不調のようには感じる。

前回の登板となった12月5日の金曜日の第2試合は、ハコ下の4着に沈んだ。
この時の登板を、自身の打牌を、「ひどかった」という言葉を使うほどに、本人は強く悔いていた。

チームのポイントも大きく乱高下する日々。
頼れる女海賊が、奪われたポイントを奪い返すために、航海へと旅立った。

 

第1試合

東家:瑞原明奈U-NEXT Pirates
南家:鈴木大介BEAST X
西家:石井一馬EARTH JETS
北家:滝沢和典KONAMI麻雀格闘倶楽部

東1局

東発の親番で瑞原はここから【1マン】をツモ切った。
【2マン】を引いての一気通貫ルートよりも、【3ピン】【3ソウ】はくっつきに優秀な牌。
【東】は重ねたら【中】ダブ【東】ドラ1で一気に仕掛けての12000が見えるということもあり、消去法で【1マン】切りを選択。

手が進み、ここでは【6ソウ】切りを選択。
七対子と、ソーズの2メンツ構想は切って、今ある手材料で勝負することにはなるものの、【6マン】【9マン】全てに受け入れがあると思えば悪くない。
【8マン】引きでのイーペーコードラ1テンパイだって悪くない。

【7マン】を引き入れてテンパイ。【9マン】は2枚切れてしまったものの、【中】はまだ場に1枚も見えていない。
【中】狙いで先制リーチだ。

タンヤオで仕掛けていた大介が追い付いた。が、守備力を放棄してアガリに対する受け入れを最大に広げていた場合は、この【4ソウ】【7ソウ】でアガっていた可能性も高いだけに、一手遅れた形になってしまった。

その一手遅れを許さず、瑞原が【中】のツモアガリ。
リーチツモ【中】ドラ1で4000オールの大きな先制パンチ。

続く東1局1本場でも瑞原に良い手が入った。
タンヤオピンフ三色イーペーコー、麻雀における花形のような手牌だ。

対面の一馬から【5ソウ】が出る。
これは瑞原がポンすれば、高目12000のテンパイが入る牌だが……。

瑞原は鳴かなかった……!
12000をアガった直後ということもあり、5800でも十分大きく、12000も見えるこの【5ソウ】はポンする選手が多そうだが、瑞原はそうしなかった。

先に一馬にテンパイが入る。
瑞原が切った【西】を鳴いて、【1マン】【6ピン】のシャンポン待ちテンパイ。

遅れて、瑞原にもテンパイが入った。
ただ、こちらは三色の崩れる【6マン】引きでのテンパイ。

瑞原はダマテンに構える。これでも【3ソウ】をツモればタンヤオピンフイーペーコー赤赤で6000オール。
出アガリはどちらも12000の超大物手だ。

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