宮崎和樹が地獄の淵から這い上がる!明暗分かれた天国と地獄 【麻雀最強戦2026 団体分裂合戦】観戦記【A卓】文:香川さにい

宮崎和樹が
地獄の淵から這い上がる!
明暗分かれた天国と地獄

【A卓】担当記者:香川さにい 2026年10月11日(日)
【A卓】
東家:下石戟(日本プロ麻雀協会)
南家:堀慎吾(日本プロ麻雀連盟)
西家:宮崎和樹(日本プロ麻雀協会)
北家:岩崎啓悟(日本プロ麻雀協会)

実況:日吉辰哉 解説:沢崎誠 ナビゲーター:梶本琢程
団体分裂合戦と銘打って行われる今回の一戦。1戦目は、日本プロ麻雀連盟に移籍した堀慎吾と、日本プロ麻雀協会に所属する下石戟、宮崎和樹、岩崎啓悟の3名による戦いだ。

リーグ戦の結果次第で移籍を決めるとしていた堀に対して「目的が戦う人には負けたくなかったです。その反面、この最強戦は目的が一緒なのでとても楽しみです」と語る下石。

堀の移籍を寂しいと感じながらも「(いろいろあった堀に)俺と下石で、麻雀プロとして、麻雀でわからせてやろうかな」と、闘志を燃やす宮崎。


一方の岩崎は、憧れの堀と同卓できることを楽しみにしつつも「最強戦にはなかなか出られないと思うので、この機会に知っていただいて、『こいつの麻雀面白いな』と思ってもらえるように魅せたい」と意気込む。

対する堀も、各者とバチバチの火花を散らす。とりわけ宮崎とは「因縁」があるようだ。
袂を分かった彼らの戦いの行方は、果たして──。

堀慎吾が東場をリード! 点差十分で南場へ突入

東1局1本場。5巡目にカン【7マン】でテンパイした堀だったが、【8マン】を切ってテンパイ外しを選択する。4連形が2つあり、良形変化も十分に狙える手牌。さらにドラの【3ピン】も使えるとあって、目先のテンパイにとらわれない落ち着いた一打となった。


狙い通り、3巡後に【2マン】を引き入れてテンパイ。待ちは【1マン】【4マン】【7マン】の3面張。十分な好形だ。ここで満を持しての先制リーチに踏み切る。


リーチを受けた3者が対応に回ったため、あとは堀と山との勝負となった終盤。堀から打ち出された【6ソウ】を前に、宮崎の手が止まる。チーして堀のハイテイをずらすか、宮崎は思考を巡らせる。しかし、【2マン】は通っているものの、次巡の安全牌までは確保できていない。中スジの【5ピン】が通りそうではあるが、宮崎はスルーを選択した。この判断がどのような結末をもたらすのか、注目が集まる。

ハイテイに眠っていたのは、堀のアガリ牌である【1マン】だった。リーチツモハイテイピンフドラ1の満貫をツモアガり、予選通過に向けて一歩リードを奪った。
一方、最も悔しい思いをしたのは宮崎か。結果論ではあるが、多少のリスクを取ってでもチーしていれば、ハイテイをずらすことはできた。これについて、解説の沢崎も「ハイテイを確認してるからね。なおかつハイテイを回したんだから、これは勉強していかないとダメよね」と厳しい言葉を送った。

その後、下石も満貫のツモアガリを決め、堀を追いかける展開となって迎えた東4局。下石が岩崎から出たカン【3マン】をチーしてテンパイ。タンヤオドラ1のカン【6ソウ】待ちの手だ。これをアガって堀を追い抜くことができるか。


しかし、直後に堀が【5ソウ】をツモ。この形から【1ピン】切りを選択し、タンヤオに向かう。これで下石の待ち牌である【6ソウ】が出づらくなった。堀がじわじわと下石に迫っていく。


そしてついに、絶好のペン【7ソウ】を引き入れ堀もテンパイ。力強くドラの【4マン】を横に曲げる。【5ピン】【8ピン】待ちは山に残り3枚。

堀のリーチを受け、下石は現物である雀頭の【7マン】に手をかける。先制テンパイを入れていただけに、少々悔しさのにじむ表情を浮かべる。


先ほどはハイテイでアガった堀だったが、今度は一発で【5ピン】をツモ!まさに刹那のアガリであった。【4ソウ】が裏ドラとなり、リーチ一発ツモピンフドラ1裏1のハネ満で3000、6000の加点に成功。これで持ち点は43,900点。堀ほどの打ち手であれば、2着以内は確実かと思われた。しかし、最後まで何が起きるかわからないのが麻雀である。

 

絶体絶命からの大復活! 宮崎が大波乱を巻き起こす

南2局。6巡目に【6マン】をリャンメンでチーして、役ホンイツ一通の1向聴となっていた堀。岩崎から2枚目の【南】が切り出されると、これをポンしてカン【8マン】待ちの親満テンパイ。決まれば決勝進出がほぼ確実となる大物手だ。

しかし、この局の主役となったのは、堀が「因縁の相手」と語った宮崎だった。前局、岩崎にリーチ裏2で5,200点を放銃し、持ち点が6800点とまで沈んでいた宮崎。チーテンを見送ったドラの【8ピン】を手繰り寄せ、タンヤオピンフドラ1をテンパイ。起死回生のリーチを放ち、【2ソウ】【5ソウ】のツモに望みをかける。


【發】を仕掛けている下石も【2マン】【5マン】待ちで2000点のテンパイを入れており、3人テンパイとなったこの場面。宮崎も思わず天を見上げる。

しかし、ラス目の宮崎のリーチを受け、下石と堀は撤退を余儀なくされる。勝負の行方は、宮崎のツモに委ねられた。ツモ番が残り2回になったところで、ついに宮崎が【5ソウ】を引き寄せた。会心のアガリを決め、裏ドラに手を伸ばす。
この裏ドラがめくられた瞬間、試合はひっくり返ることとなる。裏ドラは【4ピン】──。宮崎の手には3枚もの【4ピン】が眠っていた。メンタンピンツモドラ1裏3は、衝撃の倍満。一気に蘇った宮崎は、勢いそのままにトップ目へと突き進む。


南3局1本場。前局、3巡目に下石から【3マン】【6マン】待ちのリャンメンリーチが飛び出すも、これをしのいで見事にテンパイを取り切った宮崎。つないだ親番で迎えた正念場、高目タンヤオが狙えるカン【6マン】を引き入れ、【6ピン】【9ピン】待ちでテンパイ。迫力満点の親リーチを敢行し、他の3者を寄せ付けない。

宮崎に吹く風を止められる者はいなかった。あっさりと高目の【6ピン】をツモアガると、鮮やかに裏ドラまで乗せてみせた。メンタンピンツモ裏1の親満で、4100オールの加点を決め、宮崎がトップ目に躍り出る。大きなリードで南入を果たした堀が、まさかの2着争いに巻き込まれる事態となった。一体誰がこの展開を予想できただろうか。

堀慎吾、無念の予選敗退。最後に響いた2人の「ロン」

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