熱論!Mリーグ【Thu】
“お前の点棒は俺の点棒”
寿人流ジャイアニズム
文・真中彰司【木曜担当ライター】2018年12月6日
冬が寒くって、本当に良かった。
そのおかげで、Mリーグの勝負の熱さがより際立つから。
今日は上位3チームと最下位・麻雀格闘倶楽部の対戦。
現在最下位の麻雀格闘倶楽部からは、魔王こと佐々木寿人が出陣。
前回出場後のインタビューではやや疲れも見えたが、彼が攻撃を止めることは無いだろう。
彼にとって、攻撃は呼吸そのものなのだ。
カジキマグロと一緒で、攻撃を止めることは死を意味する。
真っ直ぐ打って真っ直ぐ放銃する。それが佐々木寿人。
理屈は要らない、シンプル・イズ・ベストを地で行く男だ。
試合前のツイートでも気合十分。
こんなんで終われません!
https://t.co/V19Rre7ucC
— 佐々木寿人 (@sasakihisato)
2018年12月6日
さあ、今宵も魔王のお出ましだ。
【第1試合】
第1試合の対戦相手は村上・滝沢・白鳥の3人。
RTDリーグでは、寿人が彼らの攻撃を意に介さず、圧倒的に押し切って勝利をもぎ取る場面を何度も見せてくれた。
相性の良い相手とあって、ぜひともチーム復活の足掛かりにしたいところだ。
まずは東1局。無邪気にを切り飛ばし、滝沢へ挨拶代わりの5800の放銃。
「勘違いするな。その点棒はあげたんじゃない、預けておくだけだ」
放銃してもその表情は淡々としている。
次局は白鳥のポンを意に介さず、ピンフ・ドラ1の待ちをリーチ。
これをあっさりツモり、裏も乗せて2000-4000。
寿人「さっき預けた点棒、返してもらおうか」
白鳥「いや、俺はさっき何もしてないんだけど…」
滝沢だけでなく、白鳥と村上からも点棒をかっぱいでいく。
東4局でも1000-2000を加点すると、南1局2本場では村上のリーチを受ける。
しかしの対子落としで見事に迂回し、タンヤオ・ピンフ・高目三色のテンパイを入れる。
テンパイ打牌のはリーチの現物で、安全にテンパイできると思われたが…
なんと白鳥から「ロン」の声が。ピンフ・赤3で8000の放銃。
実は白鳥、村上のリーチに一発でドラのを押し、死に物狂いのテンパイを入れていた。
寿人はもちろん白鳥が押しているのも分かっていたが、自身も満貫が見えたためにが打ち出される結果となった。
寿人「白鳥め、ヤミテンなどと猪口才な…」
白鳥「いいからヒサちゃん、早く点棒くださいよ」
2人の会話が脳内再生されるようだ。
しかし、ただでは終わらない。やられたらやり返すのが寿人流。
南4局、とのシャンポン待ちでリーチ。
白鳥・村上ともに着順アップを狙って前に出てくる場面なので、孤立しやすい役牌の發でも出アガリが見込めるはずだ。
そして、狙い通り白鳥からをロンして8000点のアガリ。
白鳥も2着の見える手だっただけに、致し方ない放銃か。