「おい白鳥。その点棒、俺のだから返せ。利子は付けないでやるから」
第1試合は3着で終了。この満貫でなんとかラスを回避することができた。
しかし、ここで満足するわけにはいかない。
なにせ最下位のため、とにかくポイントを叩く必要がある。
すぐに総帥・前原雄大と反省会を行い、次戦へと臨む。
はい、反省会!
4ピンで放銃した局などを振り返り。
前原選手が私服のまま=寿人選手の連闘となります。
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2018年12月6日
【第2試合】
第2試合は園田・多井・滝沢とのマッチアップ。
3人とも個人成績でトップ4に入る選手だ。
相手のエース級を止めることができればチームにとっても弾みがつく。
何より、前の試合でライバルの滝沢に好き放題されたのだ。寿人が黙っていられるはずがない。
試合は東3局の親番、ついに寿人にチャンス手が到来した。
狙い目のが既に3枚切られているが、迷わずリーチ。
「3枚河にあるなら、残り5枚は山にある」
このふてぶてしさが寿人流だ。
俺の牌は俺のもの。出てない牌は俺のもの。他人の牌などいざ知らず。
このはリーチ時で山に2枚だったが、他家に流れてしまう。
しかし、回り回ってテンパイした園田からが打ち出されて12000のアガリ。
これまではリーチされても他家に押し返され、なかなか自分の有利な状況を作り出せない展開が続いていたが、今回はその押し返しを上手く利用した形となった。
「8引く3は5だから。ツモれなかったのは残念だがな」
本当は8引く8で0だったのだが…この満貫でトップ目に浮上した。
そして、切れ味鋭い一打を見せたのが南3局。
一旦は七対子を単騎でテンパイし、ヤミテンに構える。
次巡、場に2枚切れのから、中張牌の単騎に変えてリーチ。
滝沢と多井が萬子の中張牌をバラ切りしており、がまだ生きていると読んでの決断。
すると、この判断がズバリ的中!はまだ山に3枚残っていた。
引き上がって3200オール。園田のあわや四暗刻という手を潰すことにも成功した。
「4引く1は3だからな。そりゃツモれる」
先ほどの12000をアガった場面と比べると、どこか得意気に見える表情をしている。
それほど本人にも手応えのあるアガリだったのだろう。
もしくは全員から点棒を奪えたことを喜んでいるのだろうか?
試合はこの3200オールが決め手となり、寿人が通算6度目のトップを獲得した。
しかも現在首位のドリブンズ・園田にラスを押し付けるという、嬉しいおまけ付き。
インタビューでは久々のガラクタポーズ。
ライバルの滝沢の打ち筋が“柔よく剛を制す麻雀”だとするならば…
寿人の打ち筋は“剛で剛を捻じ伏せる麻雀”と言える。
つまり
「俺の点棒は俺のもの。他家の点棒も俺のもの」