亜樹を追いかける朝倉だったが、前局亜樹のチートイドラドラのアガりで再びリードを広げられてしまう。だがここでチンイツのテンパイが入った!をカンチャンで鳴いて待ちだ。
しかし亜樹もポンポンとし、絶好の待ちテンパイを入れる。
先に当たり牌を掴んだのは亜樹。とスライドできるが…
そのままを打ち出して朝倉に痛恨の満貫放銃となってしまった。
おそらくだが、朝倉は筒子を余らせておらずテンパイをしていない可能性が高いと読んだのではないか。そうなると自分の目からが3枚見えているにも関わらずは場に見えていない。朝倉に対子以上で入っていてポンされることを嫌ったのではないかと考えられる。
南4局0本場
オーラスを迎えて、亜樹と朝倉の点差は6500。
亜樹にこれまでの「もしも」が降りかかる。もしも東2局でリーチをかけ跳満にしていたら点差は1500だったかもしれない(満貫ツモは10000差、跳満ツモは15000差縮む)。南3局でをスライドしていれば逆転されなかったかもしれない。
それは考えても仕方のないことなのかもしれないが、亜樹のこれまでの戦いぶりにはどうしても「もしも」を考えてしまう局面が多い気がするのは私だけだろうか。
この後オーラスは前原が怒涛の追い上げを見せるも、朝倉が逃げ切り、亜樹も辛くも2着をキープすることができた。
この半荘を振り返るに、朝倉の選択に「もしも」はなかったように思われる。仮に南1局のカン待ちリーチが萩原に放銃していたとしても、もしもダマにしていたらとは思わない。やはり同じ局面ではリーチするだろうと思ってしまう。
「もしも」がないということは後悔がないということだ。少なくとも私が朝倉の立場なら「あそこでああしていれば」とは思わないだろう。例え結果が振るわなかったとしても同じだ。この半荘トップだった朝倉と、2着だった亜樹の差は、この「もしも」の差であるように感じた。
1位:朝倉(Pirates)+58.9
2位:亜樹(風林火山)+8.2
3位:前原(麻雀格闘俱楽部)▲12.0
4位:萩原(雷電)▲55.1
梶谷悠介
最高位戦日本プ麻雀協会所属。HNツケマイとして天鳳やブログで一時話題となる。去年パパと麻雀プロに同時なった男。最高位とMリーガーを目指して連続昇級中。
◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。
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