西原理恵子 & 山崎一夫 お店はニキビよりも簡単にツブれる

お店はニキビよりも
簡単にツブれる

「好きな漫画を書いて、まがりなりにもご飯が食べられるようになって、こんなに嬉しいことはない

漫画家の西原理恵子さんは、デビュー数年後にこんな感想を述べてました。

「でもね、ギャク漫画家の寿命って短いから、仕事があるうちにどんな小さな仕事でも引き受けて稼いでおきたい」

それから20年以上たちますが、好きな仕事の寿命が尽きるどころか、ますます鼻息荒く活躍しております。

一方私のほうは、20年前はギャンブル・ライターがメインの仕事だったんですが、いつの間にか雀荘経営が主な飯のタネになってしまいました。

「自営業は、人の2倍働いて3倍稼ぐ」

をモットーにしてるんですが、上手くいったこともあれば、ダメだったことも多い。

「毎日店を開けるだけで、赤字のタレ流し」

なんてこともしょっちゅうでした。

これまでに出した店は10軒くらいですが、ほんの3か月前にも1軒ツブれて、現在残っているのは3軒です。

 

お店って、ニキビよりも簡単にツブれてしまうんです。

 

ある調査によると、日本の会社は、毎年10%くらいずつ倒産しているそうです。

「毎年10%だと10年で全部入れ替わる」

と言うワケではありませんが、半分以上がツブれるのは確実で、生存競争は厳しいんです。

「親方の店で働いて、雀荘経営の勉強をさせてもらって、いつかは自分の店を持ちたい」

と言う従業員もいるんですが、生存率は3割が勉強になるか疑問です。

 

飲食店などで働いている若者も、独立の夢を持っている人が多い。
ぜひ頑張って実現させて欲しいと思います。

お店や会社は簡単にツブれると書きましたが、それは中途半端に規模を拡大したケースに多い。

自分の店1軒で、ガムシャラに働けば、私のように数店舗経営しているよりも、はるかに耐久力がありますよ。

 

ギャンブルも投資も
自分の金でやろう

古い話ですが、私が二十代後半で弁当屋を友人から買い取って始めた時は、信用金庫からお金を借りました。

それまで毎月定期積み金をしてて、それを担保にして、さらに友人が保証人になって、貸してもらいました。

後で知ったことですが、それだけでは信用度が低いので、友人が定期預金を担保として提供してくれたんです。

つまり信用金庫から見た私の信用はほぼゼロ。
そのうえ、毎日の売り上げを集金して行くんだから、信用金庫のリスクはゼロというかプラス?

「顧客に対しては、不信用金庫だな」

友人が笑ってました。
その店では自分で良く働いたこともあって、けっこう儲かりました。

儲かったと言っても、2倍働いた分を時給で考えると、投資効率がいいかどうかは分かりません。
さっそく2号店を出しました。

これがかなり遠い所だったのが失敗。2軒の店を管理する実力が無かったです。

赤字の日々が続いて、1号店からの送金で生きのびてました。
なんとか黒字にはなったものの、2店舗合計の投資効率は悪化しました。

3号店はフリー雀荘。こうなるとダメです。

「博打は一本、泣くならやるな」

も私のモットーですが、自分でやってます。

 

長年かけて貯めたお金で開業し、人の2倍以上働いたものの、結局全部倒産。
借金返済のために自宅のマンションまで失ってしまったんです。

不況な時代を
チャンスにしてる人は多い

「事業は中途半端に規模を拡大するとツブれやすい」

と先に書きましたが、一挙に十倍・百倍に拡大して、大会社になるケースもある。

 

弁当屋時代の私の仲間の一人は、自分の好きなラーメンで、百店舗の上場会社を作りました。
この社長が三十歳くらいで1店舗を成功させた時は、なんと年間一億円お小遣いが使えたそうです。

もちろん現在はそんな給料は取っていません。

「自慢のラーメンを日本中の人に食べてもらいたい」

というのが事業拡大の原動力なんでしょうね。

社長は車で移動中、新しいラーメン屋を見つけると、たとえさっき食べたばかりでも、必ず味見すると言います。

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