【西原理恵子 & 山崎一夫】フリー雀荘ごとの個性とレベルの違い!

フリー雀荘ごとの
個性とレベルの違い

「フリー雀荘でコンスタントに勝てれば小遣いに不自由しない」

これができれば理想ですが、そうもいかないのが現実です。
昔はそういう人もいましたが、これは腕の問題よりもゲームの構造、とりわけゲーム代の安さに助けられていました。

 

ごく初期のバラ打ちと呼ばれた時代のゲーム代は、1ゲーム1人百円から二百円くらい。
当時は点5はまだ無くてピンでこの金額です。

現在ピンで五百円以下の店はほとんどありません。
バラ打ちはサシ馬や前出しなどのオプションが自由だったので、これも稼ぎに繋がりました。
なので、当時は雀ゴロ的生活をしている遊び人がたくさんいたんです。

 

腕自慢の中には麻雀プロになった人もいましたが、その多くは脱落しました。
ローカルな雀荘では勝ち頭でも、腕自慢たちが集まるとそうもいかない。

バラ打ちはフリー雀荘になり、ゲーム代も徐々に高くなって、元の雀ゴロのほうも稼げなくなって、プロも廃業です。
逆に麻雀プロ創成期から今も現役を続けているプロは、ケタ外れに強い。

最高リーグから陥落する確率は低くても、それを続けるのは至難の業。
陥落しない確率が90%だとしても安心はできません。

毎年それの掛け算をするようなものなので、ほんの数年で50%を切ります。
パチンコの連チャン率と、平均継続回数のようなもので、いつかは終わってしまうんです。

プロ並みに強いフリー雀荘のお客さんもいます。
特に低レートでゲーム代負けしないでお小遣いを増やしている人は、すごい。

ピンに比べると初心者が少し多いかもしれませんが、その有利さよりも、ゲーム代の相対的な高さのほうがはるかに大きいんです。
私の店はソフトピン(80相当)がメインで、従業員の勝ち負けはデータを取っています。

すごく強い人で平均プラス500くらい。

私の店では従業員の勝敗はすべて店負担で、もちろんゲーム代は払いません。
でもこの成績なら客打ちをしても打ち子をやっても、ゲーム代負けすることは無い。
しかも、このレベルになると全力で勝ちに行ってはいないんです。

例えば自分がトップ目でも、今来たお客さんが待ちそうなら席を譲ります。
自分がラス確定で上位が拮抗していれば、割り込まないなど。

それよりもさらに勝っているのが、ゲストで来ていただいている最高位戦の新津潔代表と、村上淳プロです。

二人ともブログでデータを公表していますが、データの多い(1500回)村上プロの場合、ゲーム代を従業員と同じゼロに換算すると、半チャン1回で平均700以上です。

デカピンの雀ゴロなら、鼻ホジってても年収一千万以上ですよ。

 

 

儲かるのは東風戦か
高レートセットだけど

私の店のセットの常連さんで、「どうやら高レートらしい」というグループが少しいます。

営業マン風だったり、実業家グループ風だったり、遊び人風だったり。
さすがに学生風はいません。

正確には分かりませんが、会話や集計表などから、東風戦のやや高めが多いようです。

それと三麻ね。

余談ですが、私はかつて三麻の東風戦てのをやってました。

「開局、ラス前、オーラス」

シビれますよ、オススメはしませんが。

東風戦を打つ人は、元もと高レート好きが多いので、勝ち頭はいい稼ぎになってるでしょう。

高レートのセットの場合、ゲーム代の比率が劇的に下がるので、ゲーム代負けの概念自体が存在しないほど、有利なんです。
見たところ、誰か弱い人を誘い込んでカモるのではなく、自立して仕事で稼げる人たちの自立した遊びに見えます。

昔話で恐縮ですが、かつての麻雀仲間に「エロちゃん」と呼ばれていた長身のハンサムがいました。
あだ名の由来は不明。

そういう人格なのか商売なのか、単に江口さんなのかも。
当時の私たちの東風戦は、持ち点の申告義務無し。

「おい、トップは何点持ってんだよ?」
「教えないよー」
「エロちゃん、頼む!」

と周りが彼を見ると、記憶力と計算能力に長けてるので、ちゃんと教えてくれるんです。

「で、俺はいくらアガればいいんだ?」

なんて質問もありました。
みんなに信頼され好かれていた彼は、どんな変則的なサシ馬でもすべて受けていました。

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