麻雀最強戦2019女流プレミアトーナメント「脅威のツッパリ」観戦記【決勝卓編】西嶋、佐月、米崎の名手が引き出した高橋侑希の“極限のツッパリ”

麻雀最強戦2019

女流プレミアトーナメント

「脅威のツッパリ」決勝卓編

西嶋、佐月、米崎の名手が

引き出した高橋侑希の

“極限のツッパリ”

【決勝卓】担当記者:masasio 2019年3月16日(土)

 

【つっぱる】

強硬な態度で行動する。我意を張る。
俗に、目立つ態度で虚勢を張る。
広辞苑より

 

麻雀最強戦2019 女流プレミアトーナメント「脅威のツッパリ」決勝戦の模様をお伝えします。

決勝戦は予選と違いトップのみが意味がある戦いだ。

予選以上に激しくなるであろう、各選手それぞれの「ツッパリ」を期待したい。

まず試合をリードしたのはこの人

予選A卓1位通過

佐月麻理子!!!

東1局、西家高橋が役牌のをポンしているところ、親とはいえピンフのみのイーシャンテンからドラのをぶつけていき・・・

そのドラのをポンされてもリーチでぶつけていった!!

ドラをポンしている高橋も一歩も引かず追いつくが・・・

力強くツモったのは佐月。

 

裏ドラも乗って大きな2600オール!!

ドラの勝負、ピンフのみながらドラポンにひるまずにリーチ。

みごとなツッパリでアガリをものにした。

南1局、再び親番の佐月

トップを取るにはこの親番でなんとか加点したいところだが、トップ目の高橋から打点も待ちも充分形のリーチが掛かってしまう。

すぐに追いついた佐月。

を切ればのシャンポンでテンパイだ。

しかしノータイムで・・・

のトイツに手をかけてテンパイを崩した。

狙いはすぐに分かる,マンズのホンイツだ。

リーチでも打点はある程度確保されているが、より高い点数を目指した。

をポンして狙い通り12000のテンパイ!

これがアガれれば大きいが・・・

 

アガったのは先制リーチの高橋。

アガれはしなかったが、リーチに対してテンパイを取らずホンイツに向かうという見事な

「ツッパリ」を見せてくれた。

佐月真理子 

女流プレミアムトーナメント

「脅威のつっぱり」 

4 

 

 

佐月に続いて試合をリードしたのは・・・

予選B卓2位通過

米崎奈棋!!!

東2局、急所のを引いてどちらに受ける?

枚数はを切って待ちにした方が多いが、

米崎はを切ってシャンポンでリーチだ!!

やはり1回勝負のトップ取りの麻雀。

アガリやすさもさほど変わらないなら、打点のあるシャンポン待ちがいいだろう。

しっかりとトップを見据えて

「ツッパる」

そして…

高橋からを出アガり、裏も乗って5200でトップ目に立つ。

しかしながらオーラスを迎えて厳しい点数状況。

ラス親なのでアガリ続けるだけだ。

あまり形が良くない手。

トイツが4組になってチートイツも視野に入るところだが、ここはを切っていった。

ノーテンでは試合が終わってしまうので、チートイツはあきらめ、タンヤオメインの方針に切り替えた。

しかし2枚目のもポンせず。

自力でカンを引いた。

ノーテンで終わらせることができない親番。

このを鳴かないのはすごく勇気がいることだと思う。

別に危険な牌を切っているわけではないが、自分の意志を貫き通すという意味で見事な

「つっぱり」だろう。

厳しい手牌だったがを引いてかなり引き締まってきた。

そして・・・

お?

おおお!!!

なんとメンタンピンでリーチだ!

そう、最初の手牌で仮にをポンしてアガっても1500は1800

トップまでは34200点だ。

アガったところでトップははるか彼方なのだ。

それならギリギリまで素材を生かす努力をしたほうが良い。

この手をツモれれば2600は2700オール。

トップまで25200点差だ。

もし裏が乗れば4000は4100オール。

そうなれば19600点差。

かなり逆転が見えてくる。

ツモる手にも力が入るが、結果は流局。

アガれはしなかったが、大きな点差にも焦らずに自分の意志を

「ツッパリ」通した。

米崎奈棋 

女流プレミアムトーナメント

「脅威のツッパリ」

第3位 

 

 

東場は堅守で耐え忍び、南場で猛烈な追い上げを見せたのは・・・

予選B卓1位通過

西嶋ゆかり!!!

南場の親番を迎えた時点でラス目。

しかしながら当たり牌をつかみながらも丁寧な打ち回して放銃を回避してきたおかげで最少失点に留めているのはさすがというところ。

ご褒美というわけではないだろうがチャンス手が入る。

何も書いてない牌が3枚・・

役牌のドラ、が暗刻だ!

ピンズでメンツもできている。

これは絶対にものにしたい。

丁寧に打ち進め急所のを引き入れたところで・・

ドラ表示牌のを残して

ちょっと意外な1打だが、どういう意図なのだろうか?

残したがくっついて、うまくテンパイした。

なるほど、よりもにくっついたほうが端にかかった待ちになるのでアガリやすいということだったのか。

ここは当然リーチだ。

の暗刻を活かしてタンキ待ちでダマテンも選択としてあるが、他家に好き勝手に打たれてはいけない。

当然西嶋もリーチ。うんうん、そうでしょうそうでしょう。

 

 

は?!

当然待ちでリーチだと思っていたらなんと切ってタンキでリーチ!

いやいや2枚切れで絶好の待ちだよ?それを崩してタンキ待ちでリーチとは恐れ入った。

冷静に見ると、を切っているため、筋だ。

切りリーチなのでそばのは警戒されるが、もしシャンポン待ちならからを切っていることになる。

それなら普通はを切りそうなものだ。

カンはこわいが、その場合もから切ってリーチしたことになる。

こちらもとくに事情が無ければ(234の三色など)端に近いのシャンポンにしそうだ。

さらに、点数的にはを雀頭ではなく暗刻で使ったほうが高いのは間違いない。

ツモれば6000オールからだし、出アガリでも裏1で18000だ。

さらにさらに、自分の捨て牌に注目。

数字の牌はそして

これだけだ。

後は全部字牌。

いくらのそばで危ないとはいえ他の無筋がたくさんある。

なるほど、タンキのリーチはかなり面白い選択といえそうだ。

しかし西嶋はこの辺りの理屈をいちいち考えているわけではない気がする。

「絶対感覚麻雀」というキャッチフレーズの通り感覚的に判断しているのだ。

最初にを切った時から狙っていたのだろう。

これがアガれたら天才だよな・・・

 

 

天才!!

狙い通り安全牌に窮した米崎から出アガリ。

なんという美しいアガリ形だろうか。

オーラスもトップまで700/1300条件に迫ったがあと一歩及ばず。

しかしながら異端のタンキで衝撃の「ツッパリ」を見せてくれた。

西嶋ゆかり 

女流プレミアムトーナメント

「脅威のツッパリ」

2 

 

 

戦前の予想に違わず各選手それぞれの「ツッパリ」を見せてくれてた、

女流プレミアトーナメント

「脅威のツッパリ」

見事制したのは・・・

 

予選A卓 2位通過

高橋侑希!!!

東3局の親番で、を暗槓すると、新ドラのが暗刻!

リーチをかけてツモアガると、

なんと裏ドラも!!!

いわゆるリバーシブルのアガリでラス目から息を吹き返す8000オール!!!

その後は慎重に局を進めていく。

まだダントツとは言えない状況。トップしか意味がない麻雀でリーチに行きたくなるところだが、勝負どころではないと見てダマテン。

これも高橋なりの「ツッパリ」だ。

南2局、迫りくる西嶋の親番も仕掛けて交わす。

あと少し、後少しだ。

しかしこの麻雀はトップ取り。

誰も最後まであきらめない。

オーラス4本場、供託リーチ棒が2本

迫る西家の西嶋

配牌イーシャンテン!

高橋と西嶋の点差は7000点。

結構差があるように見えるが、供託と積み場があるため700/1300で同点になってしまう。

同点なら上家の西嶋が優勝だ。

そして西嶋は条件を満たすイーシャンテン。

一方高橋は・・・

 

バ ラ バ ラ

8種9牌。

世が世なら国士に行ってもおかしくないような手牌だ。

しかし今はそんな陽気ではない。

役牌の重なりを見つつから打ち出す。

 

お!が重なったぞ!

今1枚切られたところだが、なんとかなるか??

しかし最後のは役満条件の佐月の手に。

これでは出そうにない。

高橋、試練が続く。

西嶋はまだテンパイしない。

 

高橋、苦しいながらもカンをチー。

バックで発進だ。

すると・・・

お??

が重なったぞ??

でもはドラ。

親に鳴かれたらたまったもんじゃない。

どうする?

長考に入る高橋。

どうする??

アガるならだ!

を切れ!高橋!!

震える指先で掴んだのは・・・

 

 

東だ!!

西嶋はまだテンパイしない。

そしてもチーできて・・・

山に残り1枚。

 

 

 

最後のを見事引き当てた。

最後の最後でドラの

「ツッパッて」勝ち取ったアガリ。

もうこの時には指の震えは収まっていた。

最強戦2019 女流プレミアムトーナメント 脅威のツッパリ

優勝は・・・

 

高橋侑希!!!

この表情が激闘を物語っている。

選手の皆さん、素晴らしい対局をありがとうございました。

そして高橋侑希プロ、優勝おめでとうございます!!!

 

masasio
天鳳8段、元雀荘のメンバー。ライター初挑戦のニューフェイス。Twitter→こちら 

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