プロ雀士は麻雀は上手いけど
コメントは下手…本音に迫る
フリーアナウンサー
松本圭世インタビュー
【第2回/全3回】記事:東川亮
Mリーグ初年度の2018年、松本圭世さんは、熱い対局を終えたプロ雀士たちにさまざまな質問をしていく勝利者インタビュアーの重責を担った。時に対局のことを、時に裏のエピソードのことなど、気になることを遠慮なく聞いていく「まつかよ」の姿に、好感を覚えた視聴者は少なくないだろう。
中編となる今回は、Mリーグインタビュアーとしての裏話に迫った。
Mリーガーのみなさんのファンが増えるお手伝いを
ーーMリーグで麻雀界のトップ雀士たちにインタビューをしていたわけですが、どんなことを感じましたか。
松本「みなさん、麻雀はうまいけどコメントは下手だなと(笑)。麻雀中はあんなにかっこいいのに、いざ話を聞いてもあまり話せなくて、でもそれがかわいかったり面白かったりしました」
ーー途中からは、結構突っ込んだ質問をするようになっていきましたよね、麻雀以外のことも。その辺りはどう考えていたんですか?
松本「そもそも、しゃべることが本業の人たちではないですから、こちらからある程度懐に入っていかないとなかなか人間性が出てこないと思ったんです。私はみなさんと接していて、すてきな人たちだと思っていたんですけど、Mリーグというみなさんがフォーカスされる大きな舞台が整っているわけですから、麻雀以外の魅力もお伝えしていけるようなインタビューを意識しました。上からの発言かもしれないですけど、少しでもみなさんのファンが増えるお手伝いができればいいなと。ですから、私が一緒にいる中で感じられるいいところを出せるように、インタビューではちょっとずつ突っ込んでいこうと思っていましたね」
麻雀界の熱気を外へと伝える一端に
ーーまつかよさんのインタビューには、ファンの方のリアクションも非常に大きかったと思います。
松本「私個人の感覚ですけど、麻雀のファンの人って、異常にいい人が多いと感じています。みんな基本的にウェルカムで温かいんですよ。私なんてMリーグのお仕事をするまでは誰か分からないような人だったと思いますけど、麻雀に関わっていることで応援してくれるようになった人もたくさんいますし、ファン層が非常にいいなと思っています。きっとMリーガーのみなさんもやりやすいと思います。
でも、まだまだですよね、たぶん。藤田社長(藤田晋:Mリーグチェアマン)も言っていますけど、今は麻雀のコアなファンが今まで以上に盛り上がっているという感じだと思います。だから、これからもっと莫大なファンを獲得していかないといけないでしょうね。藤田社長も、この熱気を外に広げていかないと意味がないとずっと言っているので、藤田社長がその辺はなんとかしてくれるでしょう」
ーーそこでまつかよさんが担う責任も大きいと思いますよ。
松本「私は最近、ちょっとずつ地上波の番組に出してもらったりして、活動の幅が広がってきています。それは本当に、麻雀界が私を育ててくれたと思っています。Mリーグが生まれていなくて、麻雀を通じて私を応援してくれる人が増えていなかったら、たぶん地上波のお仕事とかもなかったと思うし、その意味では私は、麻雀界に恩義みたいなのもとても感じています。ですからその分、なんとか私も麻雀界の外で活躍して、この熱を少しでも伝えられる一端になれればなと思っています」
第3回へ続く