熱論!Mリーグ【Mon】
魚谷侑未、小林剛が魅せた
「麻雀が強くなるための
心と技術」
文・山﨑和也【月曜担当ライター】2019年9月30日
全世界が待ちわびた。あまりにも長い半年間だった。今年、9月30日にカレンダーの赤丸をつけていたのは筆者だけではないはず。某国では記念日が作られ、ある地域では一帯が休日に、日本でも某県で7時前にビルの明かりがすべて消えたとかなんとか……。
とある都内の中小企業。
藤井「遠山編集長、今日はこれで失礼します」
遠山「おっ藤井君お疲れ。すぐに帰るなんて珍しいね。このあと飲みに行かない?」
藤井「すみません。今日はどうしてもすぐに帰りたいんです」
遠山「へえ、デートかな? あっ藤井君は将棋が好きだったっけ。そうかそうか将棋があるんだね」
藤井「長かった……」
遠山「へっ?」
里見「本当に長かった」
遠山「あれっいつの間に里見君」
里見「何度【再放送】を見返したか。滝沢プロの大三元、寿人プロと村上プロの国士合戦、近藤プロのカッツモ」
藤井「多井無双、魚谷プロの涙、黒沢プロのセレブ打法、アサピンの少牌……」
遠山「ふたりともどうしたの。なんの話?」
藤井、里見「編集長、麻雀のシーズンが始まるんです」
さて、今回は開幕戦の模様をお送りする。Mリーグを初めて見る方も多いと思うので、まずは選手の紹介から入ろう。
チーム雷電
萩原聖人(はぎわら まさと)
芸能界最強雀士、萩原。俳優のイメージが強い方も多いと思うが、実は麻雀にストイックで熱い男なのだ。昨シーズンは個人スコアで21人中13位。一時はダントツ最下位になり力量を不安視する声もあったが、後半で意地を見せた。昨シーズンチーム最下位だった浮上のカギを握る存在だろう。そして今年も『雷電の麻雀は面白い』の決めポーズを見たい。
セガサミーフェニックス
魚谷侑未(うおたに ゆうみ)
昨シーズンは個人スコアで21人中18位。チームも個人も思うような結果を残せず涙を流す場面もあった。フェニックスファンの思いを一身に背負い、ドラ1の重圧との戦いもあっただろう。今回はそのリベンジだ。『最速マーメイド』が文字通り最速トップを狙う。
U-NEXT Pirates
小林剛(こばやし ごう)
「コバゴー」の愛称でおなじみ、流れやアナログは気にしないロボのようなお人。デジタル派の最高峰の存在といっても過言ではない。昨シーズンも順調にアガリを積み重ねる小林らしさが見られたが、トップ率が低かったため芳しくない成績となった。昨シーズンは個人スコアで21人中15位。今シーズンは昨シーズンのデータを踏まえ、大暴れが期待できる。
渋谷ABEMAS
白鳥翔(しらとり しょう)
少女漫画に出てきそうな金髪の男。昨シーズンはまさかの個人スコア最下位で、まさに逆に噛み合ってしまう結果となった。昨シーズンのアベマズは優勝に手が届く位置にいたが、ポストシーズンで赤坂ドリブンズに抜かれ、優勝プレートを明け渡すことに。今シーズンに懸ける思いは誰よりも強いはずだ。
全員に共通するのは昨シーズン思うような成績を残せなかったという点だ。それぞれがリベンジを懸けて戦う。ここまで4人を紹介したが、皆さんは誰に興味を持っただろうか。麻雀のルールがあまりわからない、見方がわからない方はぜひ『推し』のMリーガーを見つけていただきたい。全員で29人いるので、きっとあなたにビビッと惹かれる選手が見つかるはずだ。
いや~始まった。さあビールを片手に見守りましょう。Mリーグ開幕!
まずは東1局。各々の配牌はこちら。
まとまっているのは親の萩原だ。魚谷もなかなか。小林と白鳥はやや苦しい。開幕局ということもあり、幸先よくアガリたいところだろう。