2年目の恍惚と不安…Mリーグがもたらした高宮まりの“変化”【熱論!Mリーグ】担当記者:渡邉浩史郎

ほっと一息をつく高宮。

さて東場を振り返ってみると決して去年と同じ高宮ではなく、変化を入れて来ていることが分かる。1年目に得た経験を武器に、2年目のMリーグの舞台で淑女なベルセルクは戦っているのだ。

南1局

そして迎えた親番。

皆さんは何を切るだろうか。

を切っての両面を残しつつピンズの上の伸びを見るのが一般的だろうか。

高宮の選択はなんと

トップとの点差が開いている3着目、この親番で稼ぎたいところ。

の受けこそなくなるが、高いリーチを打つためにタンヤオの受けを重視した形だ。

を引いて役ありのドラ待ち聴牌。高宮の選択は……

もちろんリーチ!

昨年から変わらぬリーチスタイルは今年も健在だ!

「あそこでもし打ってたらパーマンパーマンパーマンと一号から三号までパーマンが河に揃っちゃう」

絶好調な多井の解説も健在!

ラス牌のを力強くツモ!4000オールのアガリとなった。

これで一気にトップ争いに躍り出た。一方自分の手牌に暗刻だったドラを自模られた内川はこの表情。

南1局1本場

高宮の猛攻はこれだけでは終わらない。

なんと2巡目単騎聴牌からの3巡目リーチ!

これに応戦したたろうが満貫の見える仕掛けで放銃。

裏ドラをのっけてリーチ・平和・ドラ・裏ドラの満貫!さらに123000の加点だ!これでついにトップに立った!

南3局

場面は飛んで、滝沢選手が満貫を脇からアガったことでトップ争いが競っているラス前。

3巡目でこの形。変化が乏しい形だがここはカンダマテンとした。たった今親の滝沢が切っており、しかも下家のたろうの河はソウズが高く、何を狙っているのかまだわかりにくい。現状はトップ目で無理をするまでもないという判断だろう。

しかし次巡、滝沢がペンをチーしたのを見るや否やツモ切りリーチ!

滝沢の仕掛けのためある程度評価は高いものの、ここは自由に打たせなくするべくリーチといった具合だろうか?愚形リーチのみでの勝負という、まさにリーチファイター高宮の真骨頂である。

そしてこの気迫!!

多井「これは喧嘩リーチです!」

小林「リーチした瞬間目が据わっていましたよ」

実況解説の二人にもすごい気迫を感じさせたこのリーチ、これに困ったのが内川である。

高宮のリーチに切れる牌がなく、滝沢の仕掛けにも対応しなくてはならない。小考の末選んだのは……

だ!

高宮のリーチが役ありのケースには当たらず、滝沢には現物の牌である。それだけ滝沢の仕掛けを重く見たということだろうか。

しかしこれが高宮のアガリ、裏こそ乗らないもののリーチ・一発、2600の加点でオーラスを迎えることになった。

南4局

内川がをチー、をポンして連荘を狙うも高宮もを仕掛けて

このアガリ。見事にトップを守り切った!

昨年は運に恵まれなかったとはいえ、開幕戦から一か月以上トップが取れなかった高宮。

“昨年から変わった部分”と

“昨年と変わらない部分”

の二つを武器に、見事チームの初戦をトップで飾ることができた。

Mリーグも2年目を迎えて今後さらに出場プロたちの麻雀は

“変化”いや“進化”

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