この配牌からど真ん中の打。
続く東3局は…
こんな配牌から打とし…
こんな素晴らしいイーシャンテンまでこぎ着けた。
そして1番驚いたのは南一局
ここからの
打だ!親番だよ?
「安い裏目なんて気にしない。私が欲しいのは決定打…」
と言わんばかりの打点寄せだ。
その高宮の愚直なまでの意志が
4000オールとなって実を結ぶ。
昨期の高宮はチームに迷惑をかけたくない…という悲壮感が伝わってきたし、どこか戸惑っているようにも見えた。
(昨期の画像)
この半年で何があったのか。それともMリーグの経験が彼女を成長させたのか。
選択の是非はおいといて、少なくとも高宮にもう迷いは感じない。
顔つきがもう違う。
ベルセルクは覚醒した。大爆発の予感を感じさせる開幕戦であり、周りのチームからの驚異ともなるであろう。
その一方で、既存チームの大暴れに翻弄される形になった、我がサクラナイツの内川。数少ない見せ場の一つがここだった。
この手牌からを切ったことがネット上で波紋を呼んだ。
を切れば必ず678・789の三色のテンパイになる。
・三色
・後々に出ていく牌の危険度。
・の先切り効果。
打のメリットは、当然内川もわかっている。やっぱり100年前からわかっている。
しかし、それを敢えてを切ったということは理由があるわけだ。
おや?と思ったらただ批判するだけでなく、理由を探してみるとMリーグはもっと面白くなるはずだ。
まず、が4枚場に出ていて不安ではある。
相対的にツモによる受け入れアップも価値が高まる。もう一度捨て牌を見てみると…
特に高宮の捨て牌が不穏で、何をやっているかわからない。国士だったらもうは限りなく薄そうだ。
さらにを切っておくことで、ツモやツモで嬉しい変化を残すことができる。
ツモ→打(もしくは)
このあとがさらに薄くなったときにこの変化は貴重だろう。
2ヘッドに構えておくことで臨機応変に対応することができるというわけだ。
この選択も是非はわからない。しかし、内川が赤入りルールに完全に対応していることは間違いない。連盟ルールなら迷うことなくを切っていただろう。
このように内川の対応力・バランス感覚はMリーグのメンバーの中でも最上位に位置していると感じる。
Mリーグデビュー戦は3着で終わってしまったが、必ずやサクラナイツを引っ張っていく存在になるだろう。
PM20:00 奇襲
え?もう?
一回戦は乱打戦となったが、早い決着が多く、50分で対局は終わってしまった。
内川が戻ってきて、チームメイトのねぎらいを受ける。
この日の2戦目は岡田がいくことに決まっていた。
「2戦目は沢崎だろう」
という周りの予想に奇襲をかける形だ。
リラックスしていた岡田だったが、1戦目が終わろうという頃には緊張感が高まっているように見えた。
岡田のMリーグに懸ける思いは、コラムを読んでいて通切に伝わっている。
そして、誰よりも経験が浅く、2年目の新人には似つかわしくない場所であることも、岡田自身が一番認識している。
だからこそ一回戦の最中にも、内川が選択するたびに沢崎にその意図を納得いくまで聞いていたし、その貪欲な姿は印象的だった。
プロ意識の塊のような彼女の登場シーン。