その後、瀬戸熊がさらに加点をするも、滝沢が微差のリードを保ったまま、オーラスへ。
南4局4本場、親番の石橋が、とポンしてテンパイ。滝沢もカンのテンパイを組んでフィニッシュブローを放とうとしていたが・・・
をポンし、単騎に受けたところで石橋のを掴み、5800は7000点を放銃し、滝沢が2着目に転落、瀬戸熊はトップ目に。次局は村上が決死の仕掛けで3着を守るアガリをものにし、瀬戸熊は自身3連勝となった。
ちなみに、今回は南場の攻防に焦点を当てた記事となったが、この試合は東1局からとにかくリーチが多かった。宣言牌で放銃となり未成立となったものも含めると、全部で22回もの「リーチ(リッチ)」の発声があり、リーチがかからなかったのは全18局中オーラスの2局だけ。回数では、瀬戸熊、滝沢が他2人のおよそ倍の回数を記録している。
瀬戸熊:8回
滝沢:7回
村上:3回
石橋:4回
リーチをしたら、アガれる牌でない限り、どんな危険牌であっても切らなければいけない。しかしアガったときの見返りが大きく、また相手から打ち取れば自身の加点と共に、相手にも大きなダメージを与えることにもつながる。そんなリスクを負ってリターンを狙う切った張ったの立ち回りは、麻雀の醍醐味のひとつ。バチバチの「ドツキ合い」で手に汗握るのは麻雀もボクシングも変わらない、というのは言いすぎだろうか。
麻雀とボクシングを交えて書いた今回の観戦記。最後は、この方に締めていただこう。
麻雀は・・・
雷電の麻雀は・・・
面白いんです!
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。