「ラス親があるのでなるべく前に出ないようにして、最後の親で勝負しようと思った」
と語ってくれたが、その作戦がうまくハマった格好だ。
次戦からはまた、しっかりリーチに向かって手を進める茅森が見られることを期待したい。
茅森のトップでフェニックスは5位まで順位を上げることに成功。
次戦の結果次第ではポイントプラスが見えてくる。
「次2着だとプラスに届かないから、次に出る選手はトップがいいな~」
茅森がインタビューで語ったのもうなずける。
プラスで新年を迎えられるかどうかは気分的にも大違いだ。
次が正真正銘2019年の最終戦。
大事な1戦に出場するのは・・・
なんと和久津晶だった。
ここまで8戦出場して2着3回、4着5回。
ポイントはマイナス300を超えて個人最下位だ。
つい先日12月17日の試合では箱下15000点の大きなラスを引いたばかりだ。
結果が良くないのはもちろん、内容的にもピリッとしない試合が続いている。
年内最終戦、しかもチームポイントプラスの掛かった大事な一戦に、Mリーガー29人中唯一いまだトップのない和久津を抜擢したのだ。
セガサミーフェニックスとしては大きな賭けだと思う。
ここでもしラスを引こうものなら目も当てられない。せっかくの上昇ムードに水を差してしまうことになる。
しかし、もしトップを取れば―
チームはもちろん、和久津にとっても非常に大きい。
今年の成績はきれいさっぱり水に流して、新しい気持ちで新年を迎えられるに違いない。
もしかしたら、茅森は次戦が和久津であることを知っていたのではないだろうか。
ここまでトップがない和久津にバトンをつなげるために、大きな失点をしたくない―
そんな思いでいつもより消極的になってしまったのではないか?
しかしオーラスでは一転ドラのを勝負してアガり切った。
「なんとしても自分がトップを取って和久津につなぎたい」
そんな気持ちもあったのかもしれない。
もし仮に和久津がトップを取れたとしたら―
その陰には茅森の和久津を想う気持ちがあったはずだ。
「和久津選手のトップが見たい!」
フェニックスファンならずともすべてのMリーグファンがざわつく注目の一戦。
果たして結果は―