だ。
手牌に問いかけて、確認し、
ここでもダマ続行。手変わりが待てる巡目は限られている。あと何巡か経ったときには、リーチにいくことも想定して考えをめぐらせていたのだろう。
和久津の次のツモは…
。違う。
園田の次のツモは…
だ!!!
変化よりも待ち望んでいた、アガリ牌のが、園田のもとにやってきた!
ツモ赤赤ドラ。大きな大きな4000オールのツモアガリ。
ついに園田がトップ目に立った。
再び映った園田の背中は、さっきよりも大きく見えた。
続く南2局1本場は、前原の仕掛けを和久津が2600は2900のアガリでかわす。
そして、南3局は、
前原がドラドラの3900を黒沢から出アガリ。園田に肉薄する。
そして、オーラス。園田は逃げ切ることができるのか…
園田の手牌、
これは厳しいか…
だが、細いアガリを見て手を進める園田。
そこへ、
「リーチ」
黒沢からリーチがかかる。黒沢のツモアガリでも園田のトップだ。
あっさりと一発ツモ。リーチ一発ツモドラドラ赤裏。3000-6000のツモアガリで黒沢は素点を回復。
この瞬間にドリブンズの3連勝が決まった。
「お待たせしすぎたのかもしれません」
インタビューでは言葉を詰まらせるシーンもあった園田。想像を絶する不調を乗り越えてのトップには、こみあげるものがあったに違いない。
ずっと苦しかった赤坂ドリブンズ。そんな中、丸山は大崩れすることなく中盤戦を耐え抜いた。そして、たろう、村上、園田がついにリレー3連勝を決めた。
園田は今夜、もう一つ魔法を唱えた。
「赤坂ドリブンズ、セミファイナル進出。そして、2019Mリーグ制覇」
そんなドリブンズファンの、夢をつなぐ魔法を。
京大法学部卒の元塾講師。オンライン麻雀「天鳳」では全国ランキング1位。「雀魂」では4人打ち最高位の魂天に到達。最近は、YouTubeでの麻雀講義や実況プレイ、戦術note執筆、そして牌譜添削指導に力を入れている、麻雀界では知る人ぞ知る異才。「実戦でよく出る!読むだけで勝てる麻雀講義」の著者であり、元Mリーガー朝倉康心プロの実兄。x:@getawonarashite