やっほーい! 儂じゃよー! 今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、千羽黒乃が今週もキンマwebに参上じゃ!
前回のコラムでは「連続形の活かし方」についてお話したのじゃ。
いっぱいアガるコツは好形聴牌を組むこと、そのためには連続形の活かし方が重要! とお伝えしたのじゃ!
VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第51回】連続形を使いこなして、好形聴牌率アップじゃ!
チートイツってどんな役?
今回のテーマはチートイツじゃ!
チートイツ(七対子)は、その名の如くトイツを7つ作る役。他の役と違って面子を作る必要がない、かなり特殊な役なのじゃ。メリットとデメリットを知って、この個性的な子と仲良くなるのじゃ~🐦!
まずはチートイツの最大の長所を教えちゃうのじゃ。
それは「他家の安全牌を抱えながら手を進めやすい」ということじゃ!
一般的な面子手の一向聴といえば
こんな風に数字の牌が手の中にいっぱいあることじゃろう。こうした面子手は安全牌を抱えるのが難しく、リーチを受けてしまうとオリるのも押すのもとっても困難じゃ! 多くの場合で現物を切って手を崩してしまうか、リーチに対して一向聴から危険牌を押すことになってしまうのじゃ。
それに対して、チートイツの一向聴は
このように、安全度の高い端牌や字牌をたくさん抱えながら手を進めることができるのじゃ! そのため、他家からリーチを受けても、困ることがぐっと少なくなるのじゃ。安全度の高い字牌を切りながら一向聴を維持したり、現物のトイツ落としをしながら迂回をしたり、危険牌だけを止めて重ねて使えるようにしたりと、オリる際の選択肢を豊富にとることができるのがチートイツの最大の長所じゃ。
続いて、チートイツの短所はこちら!
それは「聴牌への受け入れ枚数が少なく、聴牌しても待ちの枚数が最大で3枚しかない」ことじゃ!
チートイツの一向聴がなかなか聴牌せず、じれったい気持ちになったことは、麻雀打ちならば誰もが経験したことがあるはずじゃ。
でも、それはチートイツという手の性質を考えればごくごく自然なことなのじゃ。
この牌姿ならば、聴牌する受け入れは・・の3種類。
つまり、1巡あたりの聴牌する確率は3/34しかないのじゃ! もちろん、ポンやチーで手を進めることもできないため、聴牌するかどうかはツモのみぞ知るといったところじゃ。これがどれくらい聴牌しにくいかというと、一巡目に一向聴だったとしても、聴牌する巡目は平均して14巡目というくらい!
チートイツはちぃといつテンパイするか分からん…というのは、ただの儂お気に入りのダジャレではなく、七対子の本質を突いた珠玉の金言と言えるじゃろう!(えっへん
さらに、最終形が必ず単騎待ちになってしまうため、聴牌してもアガり牌が最大で3枚しかないというのも見逃せない短所じゃ。
つまり、チートイツは見た目や作り方が分かりやすいので、役を覚えたばかりの頃はついつい狙いたくなってしまうけど、実はあまり積極的に目指す役ではないのじゃ。
「面子手でアガるのが厳しそうな配牌のときに、安全牌を手の内にためながら他家のリーチに備え、テンパイしたときに運良くアガれるのを願う」のが良いじゃろう。
チートイツの打ち方:実践編!
つまり、チートイツのときに手の中に残す牌は「安全度の高い牌」と「トイツになりやすい牌(単騎待ちになったときに強い待ちになる牌)」と「トイツになったときに価値の高い牌」じゃ。
「安全度の高い牌」とは、他家の現物やスジの端牌、1枚以上切れている字牌などじゃ。
「トイツになりやすい牌(単騎待ちになったときに強い待ちの牌)」とは、字牌や場に多く切られている色の牌、そして端牌などじゃ。
「トイツになったときに価値の高い牌」とは、打点がアップするドラと赤ドラじゃ。
これらの牌を大事にするのが、チートイツを狙うときのコツなのじゃ!
チートイツのリーチ判断
「チートイツで聴牌したぞ! 単騎でさっそく即リーチだ!」
3巡目ドラちょーーーっと待つのじゃ! 確かに聴牌即リーチは、多くの場面で効果的な攻撃じゃ。じゃが、チートイツのときはちょっとだけ事情が異なるのじゃ!
チートイツは手替わりがとっても豊富。何しろ単騎待ちじゃから、次に良い待ちになる牌を引いてきたら、すぐに待ちを変えることができるのじゃ!
以前のコラムでも紹介した「待ちの強さランキング」を再掲じゃ。これはチートイツで聴牌したときにも応用できるのじゃ! 単騎はもっとも出アガり率が低い待ちのため、単騎として優秀な字牌・端牌・2・8の数牌に変わるのを待ってリーチするのがオススメなのじゃ! (スジ引っ掛けを狙うのも効果的じゃ!)
ドラ単騎になったらどーする?!
そして、チートイツを狙っていて、もう1つよくあるのがこんな聴牌じゃ。
東1局3巡目ドラドラ単騎になってしまったーーー!! 今度も単騎じゃが、今回はドラ! こんなときはどうするのが良いのじゃ? リーチをかけてしまうと、他家からの出アガりはなかなか期待できなさそう。でもドラを切ってしまうと打点が大幅にダウンしてしまう悩ましい手じゃ。
こんなときの儂のオススメは、「ドラの単騎で即リーチ」じゃ!
「ドラ単騎のリーチなんて出てこなさそう!」なんて思ったのじゃ? 確かにそれは一理あるのじゃ。しかし、この手の狙いはもとより他家からの出アガり期待ではなく、「もともと出にくいドラ単騎ならば、リーチして他家をおろしてツモ和了の抽選をいっぱい受ける方がお得」というところにあるのじゃ!
この手をリーチしてツモれば、リーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2で12000点の手。
他家からの出アガりの確率が0だったとしても、1巡あたりのツモ和了確率は1/34≒3%。残り15巡の状況ならば、およそ35%の確率でツモ和了ることができるのじゃ。そう考えると、かなりお得な抽選に見えてきたじゃろう?
ときには大胆に、ドラ待ちックリーチで高打点を狙いにいくのもチートイツの醍醐味じゃ!
今回のまとめじゃ!
・チートイツは積極的にアガりを目指す役ではなく、安全牌を集めながら運良くアガれることを願う役
・変化が豊富にあるので、しっかりいい待ちになってからリーチ!
・ドラ単騎のときは即リーチ!
鴉天狗の姿をしたVtuber。キンマwebで『VTuber千羽黒乃の麻雀講座』を連載中。趣味は歌と麻雀。麻雀歴1000年、天鳳は最高九段。
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