慌てず気負わずペン七萬
文・越野智紀【火曜担当ライター】2023年1月3日
第2試合
東家:小林剛(U-NEXT Pirates)
南家:渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
北家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
今シーズンのKONAMI麻雀格闘倶楽部は女性陣が絶好調。
第1試合で伊達選手がトップを取って勢いづくと
第2試合に登場した高宮選手は「謹賀新年、慌てず、気負わず、がんばります」とマイペースなコメントで試合に入りました。
東1局
並びシャンポン待ちのリーチをツモってハネ満をアガリ、幸先の良いスタートを切った高宮選手は
東2局
チンイツも見据えてピンズのターツ払いを選択。
いつも通りに腕が振れています。
白鳥選手の先制リーチを受けると、ペン待ちの一盃口赤で追いついた高宮選手は元気よくリーチを打ちます。
試合前の慌てず気負わずの解釈は人それぞれ違うもので、ここでリーチを選択するのが高宮選手の良いところ。
これに捕まってしまったのが渋川選手。
残してしまったでリーチ一発一盃口赤の手痛い満貫の放銃。
高宮選手はこの2回のアガリが決定打となり、チーム2連勝を奪いました。
この局、先制リーチを打っていた白鳥選手は
とのくっつきのイーシャンテンの段階でに好感触を待ち、と引きあたりは即リーチと思考の事前準備をしていたのですが
想定していなかったに戸惑ってしまいます。
「ソーズが良いって話だったんだけど、なんか思ってたんと違う…」
少考の後、リーチを選択した白鳥選手。
このリーチ宣言時の迷いを他家が読みに入れるかどうかは難しいところで、みんな口では「その情報に左右されずに見えている部分で判断するべき」と言いますが、体は正直なので「何か不満を残したリーチっぽいぞ」と感じてしまいます。
実際にどういう手順を他家が踏んだかと言えば、
現物1枚の渋川選手。
選択肢は
①現物の
②愚形には当たらなそうな
③リーチは見なかったことしてぽいっちょ
親番でイーシャンテン、現物も1枚しかないので切りは選びたくないところ。
は1枚通せばもう1枚安全牌が増え、少し迷ってのリーチに絡みの待ちが出てくるパターン少なそうです。
切りが攻守のバランス良い選択に見えましたが、渋川選手の選択は超強気の切り。
これはピンズの下に自信ありといったところでしょうか。
次巡、嬉しいを引いた渋川選手。
ここでの選択は
①切り
引きで充分形。
引は一盃口の単騎待ち。
引きで役無し単騎待ち。
引きで役無しカン待ち。
前巡でも述べたようには結構通りそうに見え、引きといった変化もあるのでオーソドックスな選択に見えます。
②現物の落とし
リーチ時に見せた少考のことなど気にせず、が通ったので油断せず安全に再起を図る選択。
これは前巡に強気の切りをしたところを見ると選ばなそうです。