ヘラクレスの恩返し 「マッスルポン」の後に ゼウスへ贈った牌は──【Mリーグ2024-25観戦記 11/28 第2試合】担当記者 ゆうせー 佐々木寿人 vs 鈴木たろう vs 勝又健志 vs 浅井堂岐

ヘラクレスの恩返し
「マッスルポン」の後に
ゼウスへ贈った牌は──

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2024年11月28日

第2試合

東家:佐々木寿人KONAMI麻雀格闘倶楽部
南家:鈴木たろう赤坂ドリブンズ
西家:勝又健志EX風林火山
北家:浅井堂岐セガサミーフェニックス

「逆襲のヘラクレス」浅井堂岐

日本プロ麻雀協会の最高峰タイトル「雀王」を21期に獲得。

さらにBEASTオーディションなど様々な舞台での活躍もあり、今シーズンからセガサミーフェニックスに加入。


ジムでの筋トレで「長時間集中出来る体力」をつけ、麻雀にも活かしていると話す堂岐。

その一方で、Mリーグでの麻雀を見ている限りでは、「『マッスルパーンチ!』と言わんばかりに、速度を遅らせてド高い手をゴリゴリ組んで攻めていく」そんな印象は今のところ堂岐にない。

むしろ、極端な進行の手組みをあまり好まず、マンズピンズソウズをまんべんなく使って「中打点クラスの手」でまとめにいくことが多い印象だ。

例えば、東1局では、

勝又が切った【北】を、

堂岐はスルーしている。

自風の【北】をポンして【3ピン】を切り、ドラ色のマンズホンイツに向かう手も有力だ。私はポンしそうだ。

そして、

【中】をツモってきて、

【南】

堂岐はここでもホンイツ一本の打【8ピン】とはせず、一通やリーチ、【北】、そしてうまくいったときのホンイツなど、色々なものを見ながら、手なりで進めることを選んだ。

YouTubeの検討配信を見ていても、

「この手は、こう伸びることが多い」

という経験則も含めた手なり進行のルートを、分岐の一つとして常に置きつつ手を進めている、というイメージが私にはある。

確かに、赤あり麻雀では、無理に手をこねなくても打点が伴うことも多い。

もちろん、このあと試合数を重ねて、打ち方を変えていく可能性もあるだろう。もっと麻雀を見ていきたい。

このように、堂岐や竹内元太ら「新規加入選手が赤ありルールでどのような打ち方をするのか」に注目しながら観戦するのも楽しいものである。

この局、堂岐はアガれなかった。

また、東4局2本場では、

3巡目にこの手となった親番の堂岐。

【白】はドラだ。

何を切る?

堂岐が選んだのは、

ドラの【白】であった。

検討配信では、「だいたいのツモで【白】が出ていく」と語っていた堂岐。

確かに、最もくっつきにくいのは字牌の【白】だ。

思い切って打点に振るなら、ドラの【白】を残しながら、タンヤオに不要な【1ピン】を、【1ピン】【3ピン】カンチャンから1枚外す手もある。

ただ、そこまでの大振りはせずに、【2ピン】を先に埋めてのリーチも見つつ、先に役牌のドラを処理した格好だ。

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