出会いは今から6年前。
瀬戸熊さんと初めて麻雀を打つ機会をいただいた。
当日、緊張しすぎて、挨拶の声のトーンが1オクターブあがりながら
「最高位戦の河野直也です! 本日はよろしくお願いします!」
失礼があってはならない。
よし。挨拶は噛まなかった。
と、思ってホッとしたのも束の間。
「知ってます。連盟の瀬戸熊です。河野さん、よろしくお願いします!」
お会いするまで、画面越しでしか見たことがなく、対局の顔しか知らなかった彼は、物腰が柔らかく何年後輩か分からない他団体の筆者に対しても優しい笑顔で挨拶をしてくれて、一瞬で心を奪われた。
『圧倒的人格者』
この言葉がこんなに似合う方はいない。
麻雀を終え、食事までご一緒させていただいたのだが、その時も筆者に対してずっと敬語。
そして、今も。
思えば瀬戸熊さんが〇〇君、と呼んでる他団体の選手っているのだろうか。
って思うぐらい、誰に対してもさん付けをしている。
距離があるとかではなく、それが瀬戸熊さんのフォームなんじゃないかと思う。
筆者はこの週末記事でみんなに直也! って呼んでほしいって言ってるのだが、瀬戸熊さんには呼ばれる想像がつかない(笑)
ここからは、本邦初公開。
帰りの電車が瀬戸熊さんと一緒で、その日の麻雀のお話などをさせていただいてた中、今でもずっと忘れられないお話をしてもらった。
「河野さんみたいな若手の方々が、どんどんどんどん活躍して麻雀界をもっと盛り上げて行って欲しいなって思うんです。団体は違いますが、僕に出来ることは出来る限りしたいなって思うので、またぜひ気軽に麻雀も誘ってくださいね」
緊張していたのもきっと伝わっていたし、筆者は瀬戸熊さんからしたら誰やねん! って存在だと思っていた。
でも、見ていただいてるんだなぁってこんなにも幸せなことはなかった。
だからこそ今の自分があると心から言える。
瀬戸熊さん、あの時素敵な言葉をかけていただきありがとうございました!
「瀬戸熊さん!今年から週末記事を担当させていただいてて、瀬戸熊さんを書く時のお写真を撮っていただきたいのですが…」
「もちろん! 一緒に写ってくださいよ!」
何年経っても瀬戸熊さんは強く、優しく、そして最高にかっこいい。
皆様こんにちは!
週末記事担当、最高位戦日本プロ麻雀協会の河野直也です!
今回の究極の決断は自身が解説した4月25日の第2試合から!
それでは早速スタート〜!
セミファイナル、TEAM雷電はここまでトップから4、5、2、1
12戦で238.8ポイントを叩き出している。
暫定ではあるがセミファイナル初の首位の座に立った。
苦しすぎた昨年のレギュラーシーズンを見てきた雷電ユニバースにとって、まさに最高の景色。
でも、まだまだセミファイナルは終わらない。
残り全チーム8試合。
ここから激化する戦いに誰1人油断などしていない。
いざ、初のファイナルへ!
この日の1戦目は本田が浮きの3着。
マイナスにはなったもののまだ200ポイント以上を持っている。
そして迎えた2戦目、TEAM雷電からは
『卓上の暴君』瀬戸熊直樹
ここまでセミファイナルは4戦に出場しプラス66.7ポイント。
レギュラーシーズン中盤から終盤にかけてギアをあげてきた瀬戸熊はセミファイナルでも好調を維持。
今宵もクマクマタイムが炸裂するのか!?
全員が2万点台の東3局。
現状微差ながら4着目の瀬戸熊の配牌がこちら。
ドラのもメンツに組み込まれていて、第一ツモで2メンツ。
役牌のがトイツで、マンズのホンイツを見ながら孤立しているを切る選手も少なくないだろう。
瀬戸熊の選択は?
1枚切れの。
瀬戸熊のスタイルは基本メンゼンで高打点、リーチがメインの選手。
遠い仕掛けはかなり少ないが、アガリに対しての嗅覚が鋭く、相手と状況の相対バランスを見て交わし手も使う。