最高峰の4人が奏でた四重奏
文・坪川義昭【金曜担当ライター】2024年2月9日
第2試合

東家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
西家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
北家:鈴木たろう(赤坂ドリブンズ)

ハイレベルな闘牌が期待できる好カードが発表された。各自持てる実力を存分に発揮し、凄まじい打撃戦を制したのは滝沢なのだが、その高打点の応酬の中に隠れた名プレーを紹介していこう。
東2局

早々にオタ風のと役牌の
をポンしてホンイツを目指してしていくのが滝沢だ。
無茶な手組みをせず、美しく紳士的な進行をする滝沢の仕掛けの幅は狭く、予想されるスピード感や高打点の可能性は通常よりも高まる。
この仕掛けによりたろうはテンパイからオリを選択していることからもわかるように信頼度が高いわけだ。

ここでの字牌選択に関しては5巡目ということもあり、滝沢にとっては同価値だが相手の立場になった時に先に切りたい字牌はとなるため
を残す。

結果はツモアガリとなったが、素晴らしい進行であり外さない滝沢の安定感が伺える。
東3局


手牌を膨らませていた滝沢が一発で手詰まりを起こして放銃となる。
場を見るとが通っており、自身の目から
がワンチャンスになっていて後に切る牌にも困らない
が選ばれるのはやむなしかもしれない。
対抗で候補に上がる選択肢はとなる。



このように白鳥の捨て牌にあるは全て手出しであることから推理できる部分が多少あるのだ。
注目点は宣言牌の安全牌であるだ。
これによって安全牌を抱えられるようなイーシャンテンであることは確か。
そこから遡ると最初の切りが
から安全牌を確保して打った可能性が出てくる。ここは相手とのスピード感を感じて先切りした可能性はなくない。
次の切りで
の残るイーシャンテンから
を先切りしているのが違和感アリ。
最後の切りはスライドの可能性があり、その場合
となったのであれば、やはりその前の
を切って
が残っていることに違和感アリ。
しかしながら、間に挟んでいる牌が一刻も早く切っておきたいドラな為、確定的ではない。
イーシャンテンの受け入れの相方も愚形だった場合は、その周辺をフォローする牌が宣言牌となるので今回は否定される。
これはを切る理由のような確定的な情報ではなく、そういうパターンがあるという不確定なヨミという予想の部分なので、どちらを選択しても違和感はない。
二択を外してしまった感覚に近いが手痛い放銃となってしまった。
東4局

たろうが役牌を仕掛けてホンイツに向かった。


そこに対して滝沢も色被りのマンズのホンイツで攻め返す。
当然役満の可能性があるので受け入れは狭くなるが、種を残したイーシャンテンに受けることになる。

すぐさまテンパイが入るのだが、このと
の切り順が逆になったことで
