【 #神域リーグ2024 第8試合観戦記】友の想いは、今もその胸の内に生きている 逆境も乗り越えて、#渋谷ハル が進む道【文 #後藤哲冶 】

今年のドラフトが始まる前。
神域リーグファンにとっては、悲しいニュースが2つほど舞い込んだ。

それは、昨年アキレスの一員として戦っていた、白雪レイド、或世イヌの出場辞退。
初年度から大いに神域リーグを盛り上げた白雪レイド。
そしてチームで散々な扱いを受けながらも、めきめきと成長していった或世イヌ。

どちらも、神域リーグでずっと見ていたいVtuberだったのは間違いなく、このニュースに肩を落としたファンも多いだろう。

そして、このニュースがあった時に、やはり話題になったのが。

『渋谷ハル』は出てくれるのか?
ということだった。
白雪、或世と同じ事務所所属であり(立場は少し違うが)昨年のチームメイトでもあった渋谷。
であればこそ、渋谷も出場を辞退してしまうのではないかと危惧するファンは、少なからずいた。

しかし、渋谷ハルは神域リーグに出ることを選んでくれた。
個人的に、昨年を見ていても1,2を争うほどに好きな麻雀を打っていたので、今年も見る事ができるのは本当に嬉しい。

去る者もいれば、残る者もいる。
今いる選手達への感謝を忘れずに、今日も試合を見て行きたいと思う。

第3節 第2試合

東家 渋谷ハル (チームゼウス)
南家 風見くく (チームアトラス)
西家 因幡はねる(チームグラディウス)
北家 ゴモリー (チームアキレス)

東1局から早速、渋谷が魅せてくれる。
ここで【7ソウ】を引き入れて、渋谷が選んだのは……

【7ピン】。リャンメンという良い形を破壊する恰好だが、これは素晴らしい一打。
現状赤が2枚とドラが1枚あって、使い切れば12000が確定。
であれば、ソーズの357はどちらも赤【赤5ソウ】を使い切る受け入れなので減らせない。
【7ピン】【8ピン】の部分は【6ピン】を引けば嬉しいが、【9ピン】を引くとタンヤオが消え、仕掛けができなくなってしまう。
なので、【9ピン】は実質受け入れにはなっていないという気分で、【7ピン】【8ピン】を払っていく。

【6ピン】が出たらチーして【4ピン】打って……【4ソウ】もチーしていいかもなこれ【7ピン】【8ピン】払えるね」

実はこの少し前から、渋谷は『鳴く牌』を考えていた。
これが他の選手にはまだできていない人も多い、渋谷の長所だ。
あらかじめどこを鳴くかをイメージし、残った形の優劣を判断できる。

そして渋谷は、【1ピン】【1マン】とここからツモ切り。
これも目立たないがそうとう良い打牌だ。
【7ピン】【8ピン】と払う予定だったが、【1マン】【1ピン】は手に残さず、重なればタンヤオになる【8ピン】の重なりはギリギリまで見る。
【8ピン】が重なったら、【4ピン】を切ってイーシャンテンに構えられるからだ。

これは仕掛けを得意とする昨年のチームメイト、白雪レイドも得意とした打ち方。

8巡目に安全牌の【南】を引いてきて、ここで【8ピン】と入れ替え。
特に全員が役牌から切ってきていて、普通のメンツ手の進行。そろそろいつリーチが飛んできてもおかしくないとして、【8ピン】を引っ張るのを諦めた。
ここも素晴らしい切り返し。

【2ピン】を引き入れてイーシャンテンになっていた渋谷が、上家のゴモリーから出た【6ソウ】をチー。
これで12000のテンパイ……になるはずだった。

が、この【6ソウ】をポンしたのはグラディウスの因幡くすねる、ではなくはねる。
ドラの【6マン】を2枚使ってタンヤオでのアガリを目指す。【1ソウ】【4ソウ】が薄いということもあって、良いポンの発進だ。

「だるいて~!」

困ったのは渋谷だ。
【6ソウ】が無くなったまま、風見からのリーチを受けてしまう。
親番で12000がくっきりと見えているこの手を、そう簡単にオリたくはない。

そうして打ち出した【8マン】が、風見のリーチに捕まった。
裏ドラを1枚乗せて8000のアガリ。風見もイーペーコードラ1のこの手を、しっかりとリーチに踏み込んで来た。
ここは風見に軍配。

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