熱論!Mリーグ【Mon】
土壇場でも
変わらない、怯まない
前原雄大の大局観
文・危険な鬼太郎【月曜担当ライター】2019年1月28日
麻雀のスタイルは十人十色でとても面白いと思う。
だが、試合数も残りわずかになり自分のスタイルの麻雀を貫けるのか?そこを注目してみていこうと思います。
【一回戦】
をポンした後に亜樹からリーチを貰った前原。
清一色のイーシャンテンとはいえドラ切り。
前巡にを通しており、当たるパターンとしては単騎かシャンポン。当たりづらいという判断だろう。
前回はこんな手から多井がドラで満貫を振り込んだのが記憶に新しい。
そのドラを萩原に鳴かれて場が沸騰する。
前原がを亜樹に打ち込み8000放銃。
現物こそなかったものの、比較的当たりにくそうなを切らずにを押した前原。強引な麻雀が過ぎるなと少し感じた。
次局も前原らしさ全開だ
例えばみなさんならばこの手牌は何を切るだろうか?前原と同じだろうか?
だが、この順目だと辺りを切ってピンズの伸びを見る選手も多いのではないだろうか?
これは前原によく見る手筋。リーチ効率打法だ。の受け入れを逃して聴牌を逃すのが甘い。そういった前原の声が聞こえてくる。
を切ってしまえばこの聴牌は無かった。コナミのチームにはリーチがよく似合う。
しかしこの局を制したのは亜樹だった。
ハイテイで前原の現物のをアガリ、2000-4000。守備を意識したヤミテンで局面をリードした。
しかし、その後朝倉が亜樹から満貫を見事打ち取りトップを逆転する。
そして南4局。
萩原の選択が私には微妙に映った。
この手牌からを鳴かない。それだけではなくもチーしない!
萩原の選択も私には痛く分かる。親の前原からリーチを貰った場合、安牌を減らすのは危険だし、亜樹や朝倉が早くアガってくれるのを期待しているのだろう。
少しだけ弱気の選択に見えた。
そして前原が超ド級のリーチを見せる。
あまり見ない形ではあるが、ドラを暗刻使いしているツモリ三暗刻のリーチだ。
ここでヤミにして12000出アガリしてもすぐに萩原に逆転されてしまう点差。ならば、ここで8000オールをアガってトップに立つ。
そして、誰が好き好んでラスのリーチに踏み込めるだろうか?
このリーチは辛くも流局するものの次局。
またもや前原に選択。
とをポンして選択。
何を切るのかとても難しい。前原も時間を取る。が程よく見えており、マンズも程よく安いのでは狙い目に見えるし、自分がホンイツに行くと牌が絞られやすくなる。
ホンイツは無理か…?
この打は前原の覚悟の一打とも思える。5800をアガって多少萩原をかわしてどうなる?
萩原の一アガリですぐに逆転されるんじゃないのか?ならここで4000オールをアガリ切って萩原に逆転されないようにしてやろう。
自分の聴牌すらも危うい手牌の中で前原の闘志を感じる。
萩原を大きく突き放した。見た目のような簡単なアガリなどではなく、意志の強さでアガリ切った執念を感じた。
【二回戦】
親の黒沢のリーチ。メンピンドラ赤。いきなりの満貫聴牌。
されども前原。