「麻雀は一生別れない恋人」
フリーアナウンサー
松本圭世インタビュー
【最終回/全3回】記事:東川亮
松本圭世さんインタビュー、最終回となる今回では、ズバリ彼氏と麻雀についてのこと、そして今後の麻雀との接し方、プロへの思いなどについて、思いを語っていただいた。
麻雀について、彼氏に求めるもの
ーーちなみに、よくSNSで彼氏募集中と書かれていますけど(笑)、彼氏にはどのくらい麻雀について求めますか。
松本「まず、私が麻雀に行くのをダメだという人、麻雀を辞めてくれという人とはつきあえないですね。論外です。でも、麻雀自体は私が好きでやっていることなので、別に一緒にやりたいというのはないですし、むしろ一緒には打ちたくないかもしれません。とにかく、私が麻雀をすることを理解してくれるのであれば、打てても打てなくてもいいです。
ただ、打てるのであれば、私よりは強くあってほしいですね。麻雀が強い人を見ると、グッとくることもありますから。ただ、私はトッププロの対局をめちゃめちゃ見ているわけですから、すごく目が肥えています。その私の前で「麻雀が強い」と言うのであれば「覚悟しろよ」って感じです(笑)」
まつかよ、プロ転向について語る
ーー1年間Mリーグに関わってきて、自身の麻雀観などに変化はありましたか。
松本「私、Mリーグのインタビュアーをやってから、たぶんすごく麻雀強くなったと思う・・・って勘違いしますよね(笑)。実際、前よりは勝てることが増えています。でも、私はMリーガーのみなさんの思考を一番よく聞ける立場にいるんですけど、聞けば聞くほど、「これはレベルが違う」って感じるようになりました。みなさん、私の考えていることよりも100歩くらい先に行っていますからね。正直、どの局面の何の話をしているのか分からない、っていうこともよくあります。みなさん、全部覚えているから。Mリーガーのみなさんは自分の人生を賭けて麻雀を打って、プロと名乗っているわけですから、「ハンパないな」って思いますよ。
あと、この仕事をしていると、「麻雀プロにならないの?」って聞かれることがあります。Mリーガーになるためには、プロ団体に所属しないといけないじゃないですか。はっきり言いますけど、絶対になりません」
ーーその思いとは。
松本「無理です、あんな人たちと戦うなんてできないですよ。間近で見て知ったからこそ、簡単な気持ちで「プロになりたい」なんて言ってはいけないと思うんです。
ただ、この先も麻雀を続けながら年を重ねていく中で、もっと麻雀を突き詰めたい、と思ったときには、Mリーガーになりたいとかではなく、プロを目指すということもあるのかもしれません。現状では、100パーセントないですけどね」
麻雀は「一生別れない恋人」
ーー今後、麻雀とはどういう接し方をしていきますか。
松本「私にとって麻雀は、趣味と言うにはちょっと軽いと思うくらい、大事なものです。「一生別れない恋人」であってほしいですね。人生の中で麻雀に出会えて本当に良かったと思っていますし、今の私があるのも麻雀のおかげ。感謝してもしきれないくらいですから、何とか麻雀界に恩返しをしていきたいと思っています。
雀士としては、強い人がまわりにたくさんいるのは分かっているので、謙虚に、静かに楽しんでいきます(笑)」
ーー最後に、ファンのみなさんに向けてメッセージをお願いします。
松本「私、まだ放送対局で1回もトップを取ったことがないんですよ(※8/22、ALL
STAR Leagueで初トップを獲得)。麻雀は弱いので、私に麻雀の強さは求めないでほしいんですけど、麻雀への愛は世界一だと思っていますから、そこを信じて応援していただければうれしいです。ずっと麻雀を大好きでいるので、そんな私を好きでいてくれたらいいな、と思います」
東川亮(ひがしかわ りょう)
赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。Twitter:https://twitter.com/higashi_mahjong (麻雀用アカウント)