浮いているとは通っていない。ここらで店じまいか…と思いきや
丸山は場をみつめ、そして意を決したように
を勝負した。
(それにしても↑の画像の姿、美しくないですか?)
丸山はもともと消極的な打ち手だった。それがドリブンズのメンバーによる矯正で、押すべき手をキッチリ押すように教わってきたのだが、やはりこれまでとは違う牌を切るわけだから、とても嫌そうに押していたのが印象的だった。
そんな丸山だが、今日は妙に堂々としているように見える。手も震えていない。
押した甲斐あって
テンパイした!
ツモ番はあと2回で、浮いているは親リーチには通っていない。
これなら見合う…!と、力強くリーチを宣言する丸山。
もう生徒ではなく、戦士の顔付きになっている。
「手っ取り早く80点の実力を身に着け、そこから徐々に100点を目指す」
よりも
「いきなり100点を目指したほうが100点までの到達速度は短い」
というドリブンズの丸山育成計画。
私は開幕からずっと興味を持って見続けていた。
ただ現状、その計画は成功しているとは言い難い。
これまでの9戦、深い洞察に驚かされることがあった反面、単純な牌理のミスがあったり、見落としも多かったりしたからだ。
しかしこの10戦目、少しだけこれまでのドリブンズ、そして丸山自身の努力が萌芽したように見えたのは気のせいだろうか。手の震えがなくなり、堂々と打っているのは、ドリブンズイズムが体に染み込んできたからではないか。
もしかしたら近いうちにブレイクするかもしれないし、もしかしたら髪を降ろした印象からの気のせいかもしれない。
希望の光かはたして。
1つ確実に言えるのは、今後も丸山から目が離せないということだ。
小躍りする和久津晶
トップは和久津だった。
実はこの半荘、和久津はオーラスまでに3900を2回アガっただけ。
それ以外の局はしっかりガードを固めてトップを守りきった。
ダントツであるチーム事情もあり、和久津も伸び伸びと打っているように見える。
象徴的だったのはそのオーラス。
チートイをテンパイした場面で和久津はドラを切ってタンキに受けた。
ドラでは出アガリしづらい他にも、が良さそうというのも大きかったと思う。
自分でを使っている他、二者がを切っており、は良さそう。
とはいえ全員の捨て牌を見ると気持ち悪いし、対面の石橋は元気に加カンをしている。
チーム事情がなかったらは押せなかったかもしれない。
――ようやく歯車が回りだした。
和久津は昨年のプレミアムナイトで、次々と押し寄せるファンと握手している際に、こらえきれずに大粒の涙を流したという
(画像はAbema TIMESより)
当時トップが取れず、どん底にいるのにも関わらず、多くのファンに励ましの声をかけられ続け、その温かさに感極まったのだろう。
負けている時に応援してくれるのは真のファンだと思う。
ツモったが小躍りしているように見えた。
その多くのファンの期待に少しは応えることができて和久津も胸を撫で下ろしていることだろう。
不調者の集まった2戦目だったが、それぞれに今後の期待が高まる内容だったと思う。
どん底ということは、もう上がるしかないとも言える。
その分、今日勝ったの和久津のように、次に勝った時の喜びは大きなものになるだろう。
オマケ。
思い切りがよくなり、ミスも減った和久津だったが、少し気になる選択もあった。
和久津はここからを切った。
これは打がよいと思う。
もタンヤオも同じ1ハンだ。それならに縛られない全体役のタンヤオが良い。
3人の捨て牌を見ると、とても気持ち悪く、の出は通常よりも期待できない。
それでなくともを切っておけば