肉厚で激打!吉田、ダンプ、
中嶋、宮崎、それぞれの
引き出しが光る紙一重の攻防
麻雀最強戦2020
「プロ雀士ランキング
ベスト16大会」
【A卓】担当記者:渡邊浩史郎 2020年4月5日(日)
プロ雀士ランキングベスト16大会!!
各団体の、惜しくも最高タイトルを逃した上位リーガー達が集ったこの大会。まさに影の実力者達による最強決定戦だ。
早速A卓を見ていこう。
東家は史上最年少王位、宮崎和樹!
20歳の時に、日本プロ麻雀連盟主催の一発裏無しタイトル「王位戦」を史上最年少で優勝した宮崎。日本プロ麻雀協会A1リーグ所属、実力については折り紙付きだ。
南家は激打脳震盪攻撃、吉田直!
昨年度の鳳凰位であり、最強戦2019では視聴者の度肝を抜く髪形で登場するも、ノー和了で敗れ去った。その屈辱を果たせるか。
西家は肉厚ヨロイ打法、ダンプ大橋!
連盟A2リーグに所属し、昨年度はグランプリMAXという大きなタイトルも獲得した。見た目に反した守備的な打ち筋でワンチャンスをものにする。
北家は鳴き門前、中嶋和正!
發王位を2回獲得している中嶋。その時点で強さに関してはいうまでもないだろう。
裏Mリーグとでも言えるような強豪面子が出揃った。それでは対局に移ろう。
【東1局】
最初に先制パンチを決めたのは吉田。
手変わり待ちからそのままツモ。符ハネして1300・2600は初アガリとして申し分ない打点と言っていいだろう。
【東2局】
中嶋がドラを暗刻にして先制テンパイ。シャンポンのままリーチに踏み切った。
このシャンポンを見事にツモ。2000・4000の収入で一躍トップ目に立つ。
【東3局】
前局に続いて先制テンパイを入れたのは中嶋。
平和のみだがリーチに踏み切った。今回の予選はトップ抜け。ここは更なるリードを作るため、攻めの手を緩めない。
しかしそれは他の人から見ても同じ。勝負手であればトップ目のリーチにぶつける価値が十分に高い。宮崎がビシッと無筋を切ってこのイーシャンテンに持っていく。
そんな宮崎が次巡引いてきたのは……
。ターツ部分は全て無筋。まっすぐ行くならば……
に手がかかることになってしまう。
幸いにも裏ドラは乗らず、2000点の放銃だが、勝負手を潰されたことが宮崎にとって何より痛い。
【東4局】
序盤から吉田の手が伸びる。
マンズのホンイツも普通のメンツ手も見えるイーシャンテン。
ここはピンズの両面を壊して行く。どうせ次巡以降、マンズを引けば出ていくピンズ。ならばの重なりすら逃さない。
もも1枚ずつスルーしてドラのを引き入れ、盤石の一向聴に。吉田らしい打点でぶつける手組が光った。
上家から出たこのも……
当然のようにスルー。恐らくだが満貫が確定する二枚目の以外は鳴く気がないのだろう。