「1日2半荘、どちらかでトップを取れるように」
勝又の言葉が思い出される。
ここまで冷静に、慎重に打ってきた滝沢だったが、2着で良しとするわけにはいかない。
最後の最後で勝負を賭ける。
しかし無情にもツモは噛み合わず、ノーテンで終了。
たろうもノーテンだったため、もしテンパイが取れていれば2着になることができたが、それすらも叶わなかった。
EX風林火山にとっては手痛い3着だ。しかし、毎回トップが取れるわけではない。今日の滝沢は、結果はともかく地に足の着いた戦いができていたのではないだろうか。残りはまだ15戦ある。挽回のチャンスはまだあるように感じた。
しかし、そうは言ってもポイント状況は待ってはくれない。
「1日2半荘どちらかでトップを」
2戦目は発言の主である勝又が登場した。
第2試合
東家 近藤誠一(セガサミーフェニックス)
東2局3本場
勝又が先制リーチ。
綺麗なメンタンピン。ドラのならマンガンだ。
そこに園田が追いつく。
待ちは2枚切れのカン
苦しいのは承知でリーチに踏み切った。
そう、後がないのはEX風林火山だけではない。ドリブンズもどうしてもトップが欲しいのだ。
少々待ちが悪かろうが、めくり合いなら何が起こるか分からない。
その「何か」が起こってしまった。
勝又がラス牌のを掴んでしまい園田へ5200点の放銃。
実際は勝又の待ちが2枚、園田の待ちが1枚と、1枚しか差が無かったのだが勝又はそんなこと知る由もない。
リャンメン待ちがラス牌のカンチャンに負ける―
麻雀を打っていればよくあることだが、この時の勝又の心境や如何に。
続く東3局
近藤と園田の2軒リーチに割って入る勝又。
この手をアガることができれば先ほどの放銃は帳消しにしておつりがくる。
先制リーチの近藤の河に
誰も合わせないということは山に残っている公算が高い。
当然勝又も織り込み済みだろう。
ツモる手にも力が入るが・・・
またしてもアガったのは園田。勝又は親被りでさらに離されてしまう。
東4局1本場
珍しく勝又の手が止まる。メンツ手を見るならだが、安くて遅い。
かなり時間を使ってを切った。4トイツあるためチートイツは捨てることはできない。
場に高いマンズを嫌って様子を見た。
次巡が重なって切り。
これでチートイツに照準を合わせると・・・
を重ねてリーチ。
勝又の目からとが3枚ずつ見えており、近藤はペンを嫌っている。