最後はたろうが自らツモり、勝負を決した。
4位で敗退となった猿川。
東3局では6巡目の待ちリーチを空振るなど、今回はなかなか運に恵まれなかった。
とは言え、苦しい状況を打開しようと序盤から仕掛けていく様は、自ら戦況を変えようという強い意思が見えた。
3位で敗退の瀬戸熊。
こちらも親番での攻めが実らず、一つのアガリが遠かった。
試合については「完敗」のひと言。
百戦錬磨の猛者は、しっかりと頭を切り替え、次なる戦いに向かって行くことだろう。
2位で決勝卓進出を果たしたたろう。
苦しい展開が続きながら、ワンチャンスを生かして混戦を抜け出した。
あのペンをリーチに踏み切れていなかったら、この勝利はなかった可能性が高い。
まさに「ゼウスの選択」によって、決勝卓の椅子を掴み取ったと言えよう。
1位で決勝卓に進むことになった前原。
インタビューでは反省することしきりだったが、リーチにヤミテン、仕掛けと、多彩な形で決めた4連続アガリはまさに圧巻。
その姿は、他3者からはまさに「閻魔」に見えていたかもしれない。
麻雀最強戦2020は、初戦からなんとも濃密な試合となった。
この戦いが今年も1年間楽しめるかと思うと、胸が躍る。
今年も麻雀最強戦のファンとしてこの戦いを堪能しつつ、観戦記を書かせていただける際には、一人でも多くの方にこの興奮を伝えていければと思う。
東川亮
赤入り麻雀、東天紅(三人麻雀)などを愛する、さいたま市在住の麻雀ファン。本業はフリーのライター。飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」にて、オーナーである麻雀解説者・梶本琢程氏との接点が生まれ、その縁をきっかけとしてキンマWebにてライター活動を開始した。
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