技と強気のハイブリッドでABEMASを押し上げた 不屈のファイヤーバード白鳥翔【熱論!Mリーグ】担当記者:ゆうせー

次巡に引いたのはだ!ここで滝沢はリーチを宣言。が自身の目から全て見えている。この手の最終形にふさわしい待ちだ。

このリーチを受けた白鳥、

を引いて123の三色テンパイ!

ここはを勝負。のワンチャンスということもあるが、役アリのテンパイが入ったときには、白鳥は積極的に勝負することが多い。アガることができたら自身の加点と同時に、相手の手を潰すことが出来て一挙両得だ。テンパイしたからにはぶつける価値があるということだろう。

仕掛けていた茅森も、のトイツ落としでまわっていたが、

テンパイを果たしてを切り飛ばす!こちらも迎撃態勢が整った。

滝沢が次にツモったのは、

!これは白鳥のアガリ牌だ!

滝沢のファイナルアンサー、待ち親リーチをしなやかに交わす、三色2600のアガリ。

淡々とした申告、冷静な表情だが、会心のアガリに胸の内は熱くなっていただろう。

一方、完璧な打ち回しを見せながら、結果がついてきてくれないEX風林火山滝沢。やるせない気持ちが伝わってきて、我々の胸を苦しめる。

麻雀は、全員が勝つことは出来ない。それは分かっているのだが、勝者と敗者のコントラストは、ときにあまりにも残酷で、麻雀という競技の無情さを思い知る。

だからこそ、勝ったときの喜びは大きくなるのであろうか。

南1局

白鳥の南場の親番に立ちはだかったのは、

黒沢だった。10巡目に、高打点ブランドとしてお馴染みのセレブリーチがかかる。

これを受けた白鳥、

を引いてタンヤオチートイツのテンパイ!メンツ手も同時にみていたため、テンパイをとるならを切らなくてはいけない。現物としてはが2枚ある。も比較的通りそうなところで手詰まることはなさそうだ。

と、色々なことを書いたが、このとき白鳥の打牌選択は実に早かった。

白鳥が切ったのは、

だった!タンヤオチートイツでテンパイをとった!

先ほども述べたように、白鳥はテンパイが入ったら勝負することが多いのだが、とりわけこの局はトップ目と近い23600点持ち3着目の親番だというのも大きい。

ここでオリてしまった場合には今より持ち点の少ない状態で南2局をむかえることが多いだろう。

かたや、ここでアガれた場合にはリーチ棒込みでトップ目に立つことが出来る。ツモった場合には3200オールとなり、相当この半荘有利だ。放銃した場合には痛いが、どのみちツモられても親被りすることにはなるので、ここはアガれたときのメリットの大きさが白鳥を前に進ませる。

では、どちらを切るかだが、黒沢のリーチ宣言牌がであることに注目だ。ドラがなので、とあったら少なくともイーシャンテンの段階ではを1枚外している可能性が高い。したがって、はかなり通しやすいという白鳥の読みに基づく選択だろう。

自身の読みに身をゆだねて、白鳥は果敢に切り込んでいった。

次の白鳥のツモは、

。これも打った!これは3枚切れているので、アガリに向かうなら打つしか術がない。ここは完全に攻める構えだ。

次に白鳥のもとにやってきたのは、

だ。

ここでちょっと間をおいて、盤面を見渡す白鳥。

この巡目にしてはション牌。そして、全体的に役牌の切り出しが全員遅めだ。みな字牌に気があるように見え、当たるパターンが少ない字牌とはいえどもは通常の場よりも危険であろう。

白鳥は、

ここもオリない!待ちにしてしまうと打点が下がってしまう。また、で黒沢に通ってはいない。放銃してもおかしくない牌でも打ち抜いてテンパイはキープ。攻めの姿勢を崩さない、白鳥の勝負熱を感じる一打だった。

なかなか黒沢もツモることが出来ない。3巡後白鳥が持ってきたのは、

だ。ここで待ち変え。黒沢はソウズは何も切っておらず、はカンチャンもシャンポンもリャンメンも待ちとして残っている。また、をリーチ前に黒沢は切っているので、まだの方が通しやすそうだ。

スレスレの打牌でテンパイをキープし続ける白鳥。

ここで、

黒沢の切ったを鳴いて、茅森がテンパイをいれてきた。余るは、

白鳥のアガリ牌だ!タンヤオチートイツ、4800点の出アガリだ。リーチ棒も加算され、白鳥は小さいながらトップ目に立った。

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