Mリーグを10倍楽しく「見る雀」するマガジン第5回(3/23〜3/31放送分) 3/23 1戦目 瑞原明奈 オーラスでの逆転手順

眉間にしわを寄せながら近藤は、

を切って役無しダマテンを続行した。が沢崎から出ていたことは結果論として気にしていないはずだ。自身が愚形待ちでめくり合いをすることを避けて、そしてこののように打てない牌を止めるために、近藤はリーチをかけなかったのだから。

瑞原ツモれるか…

違う。

沢崎はどうだ…引いたのは、

!瑞原のアガリ牌だ!!

純チャン三色ドラ、8000は8300点のアガリ。リーチ棒の1000点を含めて、9300点の収入だ。

苦しい展開の中、逆転手を作り上げて最後まで押し切った瑞原。チームにとって非常に価値のある、3着浮上のアガリを決めた。

一つ大きな息をつく瑞原。

かたや、参ったなという表情の前原。

沢崎は、仕方がないと思っているように見えた。

そして、トップをキープした近藤。

選手退場のとき、

自分のやるべきことはやった。そんな面持ちで瑞原は颯爽と控え室に戻っていった。

追記

4位でセミファイナルを通過したU-NEXT Pirates

ミスをミスと捉えて振り返り、次に活かしていくことは重要だ。元々、Piratesはそういった分析に力を入れているチームでもある。

だが、セミファイナルやレギュラーシーズン終盤の内容について自責の念にかられていた瑞原と朝倉、この二選手に関しては、もう反省は充分すぎるほどしたように思う。

端的に言うと、「元気を出してほしい」。

「外野から無責任だ」と思われるかもしれないし、なかなかそうもいかないのかもしれないが、今回取り上げた瑞原のファインプレー、自身の連続ラスを受け入れながら直対相手のドリブンズのトップを阻止した朝倉の差し込みなど、二人が見せてくれた好プレーは数え切れないほどある。

そして、そういった好プレーの後押しもあって、レギュラーシーズン最終盤でもセミファイナルでも、勝利条件と敗北条件が明確に与えられている中で、チーム一丸となってしっかりと勝ち抜いたのはPiratesの実力の証にほかならない。

いつも控え室に選手全員が揃い、文字通り一丸となって戦うU-NEXT Pirates。激闘を二度乗り越えて、ファンと選手や、ファン同士の結束も強くなったように感じる。もちろん選手同士や、選手とスタッフの方々もそうなのではないだろうか。

ファイナル出場を勝ち取った今、目指すは優勝。休養をはさんで気持ちを切り替え、しっかりと前を向き、高みを目指して戦うU-NEXT Pirates四人の姿を今から楽しみにしている。

(次回掲載は、4月19日(日)の予定です。)

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