備えあれば憂いなし? 「お守り」の牌ってなんなのじゃ?VTuber千羽黒乃の麻雀講座【第13回】

やっほーーい! 儂じゃよー!
今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、バーチャルYoutuberの千羽黒乃(せんばくろの)じゃ! 今週もキンマwebに見参したのじゃー🐦!

前回は「強いリーチ」の3条件をお伝えしたのじゃ! 「早い」リーチを目指すのはとっても大事だけど、「打点」と「待ちの良さ」も忘れずに、というお話。「早いリーチは打てるけど、なかなか和了れない」という方はぜひ読んでほしい内容なのじゃ!

まだ読んでいない方はぜひぜひチェックじゃ!

今週もいっぱい麻雀を打ったのじゃー! ーって、いっぱい打ってるのは普段からじゃけど!
雀魂の公式大会「四象戦」に参加し、3日に及んだ予選期間はいつも以上にたくさんの麻雀配信を行ったのじゃ!
残念ながら結果を残すことはできなかったけれど、大会をきっかけに見に来てくれるようになった方も多く、とても充実した一週間だったのじゃ!

さてさて、そんなある日の配信の1シーンじゃ。

右側にぽつーんとが浮いているのがお分かりになるかのう? 和了にはどう見ても不要な字牌が手の中にあるのじゃ! 「これはなんなんだろう?」というコメントもたびたびあり、疑問に思っている方はきっといると思うのじゃ。

まずはこの牌の効果について説明するのじゃ!

これは儂が「お守り」と呼んでいる、安全牌じゃ! 場に2枚見えていて、安全そうな南を手の中に抱えているのじゃ。このによって有効牌が増えることはなくとも、いずれ他家からリーチを受けたときに1巡を安全に守るための備えとして残っているのじゃ。

これは見た目にカッコ良いし、なんだか強い人っぽい!
儂も初心者の頃に、みようみまねでこの「お守り」を持つ打ち方を試してみたことがあったのじゃ。……ところが、これが意外と難しい!
なぜなら、安全牌を1枚持つというのは、そのぶん有効牌を減らすということ。麻雀はどんなに守備が固くても、それだけでは勝てないというのはご存知じゃな? 自分で和了って点数を増やさないといけないゲームだからじゃ!

たとえば、こんな手牌のときを考えてみてほしいのじゃ。

 ツモ

現状は4~8の萬子か3~7の筒子(と、一応も)を引ければ聴牌となる、ひろーいくっつきのイーシャンテンじゃ。そこに安全牌のを持ってきたとき。(※注:今回取り上げる牌姿では、は「場に3枚切れの完全安牌」として扱うのじゃ!)

「お守りを持とう!」と思ったらを切るしかないのが分かるのじゃ?

11種あったはずの有効牌が、お守りを持つことによって6種にまで減ってしまうのじゃ! 「6種もあれば十分広い!」と感じる人もいるかもしれないけど、これはちょっとやりすぎじゃ。お守りはあくまでお守り、一番大事なのは自分が和了ること!

まず初めに、安全牌を持つことには受けが狭くなるデメリットが伴うというのを念頭に置いたうえで、このあとの記事を読んでほしいのじゃ!
しかし同時に、デメリットを理解したうえで使いこなせれば強力な守り駒になるのも事実。今日はこの「お守り」を持つタイミングを教えちゃうのじゃ!

ターツオーバーのとき

まずは代表的なケース、「ターツオーバーのとき」について説明するのじゃ! じゃん!

以前話した5ブロック打法を覚えているかのう? 忘れちゃった方はもう一度、過去のコラムを読み返していただきたいのじゃ!

ここでリャンメンを固定する打が「6ブロック打法」、弱いペンチャンのを落とすのが「5ブロック打法」と以前紹介したのじゃ。「5ブロック打法」の優れた点は「イーシャンテン時に強い形を残す」ためだと説明したけれど、実はもうひとつの隠れたメリットがあるのじゃ!

を切った後にを持ってきてを切ると……。

ペンチャンを払い終えたときにはこんな形になるのじゃ!
これが「5ブロック打法」を推奨するもうひとつの理由、「安全牌を持ちながら手を進めやすい」ということじゃ!

6ブロックに構えた場合、打とリャンメンを固定した後にを持ってきたとしても、

のシャンポン受けがないために、5ブロックのときよりも弱い形になってしまっているのが分かるのじゃ? 5ブロック打法の良さ、改めて認識してもらえると幸いじゃ!

スリーヘッドのとき

もう1つのケースは「雀頭の候補が3つあるとき」、通称「スリーヘッド」のときじゃ。
まずはこちらを見てほしいのじゃ!

 ツモ

とトイツの牌が3つある二向聴じゃな? このスリーヘッドという状態は

のシャンポン」・「のシャンポン」・「のシャンポン」

と、シャンポンの受けがそれぞれ重複している分、ロスが多い形なのじゃ。
すなわち、を切ってしまっても受け入れのロスは僅かに1種(2枚)! 2枚の受け入れ損で安全牌を持つことができるのじゃ。

とはいえ、全てのスリーヘッド形を崩すのが良いのかというと、そうでもないのが難しいところ。
たとえばこんなブロックが足りていない手牌のときに

 ツモ

などを切ってしまうと、ツモでのツモでのといった好形を逃してしまうのが分かるのじゃ? ブロック不足のときに安牌を抱えるのは、将来の好形を逃すケースが増えるため、オススメできないのじゃ。

「ターツが足りているスリーヘッドならば、ヘッドを1つ崩して(リャンメンを固定して)安全牌を持っても良い」と言えるじゃろう!

鳴いたときにも使えるのじゃ!

そして、これらは鳴いて仕掛けた手でも応用が効くのじゃ。
まずはターツオーバーのとき!

ポン面子) ツモ

をツモ切ればペンの受けが残る6ブロック維持の形ではあるものの、好形ターツが足りているため将来的には落とすことになりそう! こんな時は最も弱いペンチャンを落としていきながら、安全牌を持つ5ブロックに構えるのがオススメじゃ。

続いてターツ十分のスリーヘッドのとき。

ポン面子) ツモ

と雀頭の候補が3つあるのがお分かりになるのじゃ? 「ターツが足りている3ヘッド」という条件を満たしているため、を切ってリャンメンを固定することで、1種(2枚分)の受け入れロスで安全牌を持ちたいのじゃ!

今回のまとめじゃ!

・受け入れを狭めて安全牌を持つという打ち方がある
・受けが狭くなるのはデメリットなので、やりすぎは禁物!
・基本はターツオーバーのときとターツ十分の3ヘッドのとき
・この考え方は鳴いたときにも使える!

お知らせ:近代麻雀10月1日発売号で記事と漫画連載開始!

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