やっほーーい! 儂じゃよー!
今日も元気に3000・6000! 麻雀歴1000年の鴉天狗、バーチャルYoutuberの千羽黒乃(せんばくろの)じゃ! 今日も儂と一緒に、麻雀がもっともっと楽しくなるコツを学んでいくのじゃ!
前回は「カン」の基本をお伝えしたのじゃ! プラスの効果とマイナスの効果、2つをあわせ持った「カン」を味方につけるには、使いどころを覚えるのがカン心でカン要というお話。カンが苦手な方にはぜひ一度読んでほしいのじゃ!
さてさて、近年のインターネットの発達は目ざましいものじゃな! 動画配信やオンライン麻雀の普及に伴い、様々な形でトッププロや強豪ネット雀士の方の麻雀を見ることができるようになったのじゃ。
文明の発展って本当にすごいのじゃー🐦! 他人の麻雀を学ぼうとすると、一昔前ならば「後ろ見」くらいしかなかったことを考えると、これってすごく画期的なことなのじゃ。
麻雀は自分で打つのも楽しいけれど、他人が打っているのを見るのも同じくらいに楽しくて学びも多いもの。儂もぴよぴよのひよっこだったときから他人が打っているのを見るのが大好きだったのじゃ!
そんな麻雀を覚えて間もなかった頃、ある強者の対局を見ていてこんな手牌があったのじゃ。
東1局南家 3巡目 ドラ
ペンとカンの受けが残ったイーシャンテン。まっすぐ和了を目指すならかを切りたいところじゃ。どっちを切るのかなーと思いながら見ていたところ、その人は悠々とのペンチャンを落としたのじゃ。聴牌まであと一歩だった手牌を二向聴に戻してしまったのじゃ! 当時の儂はすごーく驚いたのじゃ。「ペンチャンってあと1つ引けば完成するのに、知らないのかな?」なんて思ったりさえしたのじゃ。
プロの方の対局などを見ていても、こんな風に思ったことはないかのう? 「あと1つ来れば面子が完成するところを、なんで捨てることがあるんだろう?」と! 儂はずーっと疑問に思っていたのじゃ。
これが「強いリーチ」の3条件じゃ!
麻雀を覚えたころ、儂がいちばん最初に覚えたのは「先制のリーチは偉い!」だったのじゃ。そしていまでも、初心者の方にまず「リーチをしてみよう!」と教えるようにしておる。しかし、先のようなペンチャン落としは一見それに反した打ち方のように見えるじゃろう? あと1個で完成するところを捨てちゃうのは、明らかに和了りから遠ざかっているように見えるのじゃ。こういった打牌がしばしば見られるのは、一体なぜなのじゃろう?
その理由は!
ばばん!
「早さ」以外の観点からもリーチの良し悪しを判断しているからじゃ。
それは「良い待ちのリーチは強い!」と「打点の高いリーチは強い!」じゃ。
今日は「先制のリーチは偉い!」に加えて、この2つを覚えてほしいのじゃ。
たとえば最初の
から早さだけを見て手を進めると、こんな感じのリーチになるのじゃ。
「早さ」の一点においては秀でているものの、残る2つの要素はちょっと物足りない具合になっているのがわかるのじゃ?
対してペンチャンの部分を落としたあとに筒子と索子が伸びた場合は、たとえばこんなリーチになるのじゃ。
速度の部分が大きく犠牲になったものの、打点と待ちの良さがそれを補ってあまりあるものになっているのじゃ!
この聴牌形はあくまで一例じゃが、他にもこの後のツモ次第では
のような様々な「強いリーチ」が打てる可能性が残るのじゃ。
「打点」と「待ち」はどれくらいならいいの?
では、「早さ」・「打点」・「待ち」がそれぞれどれくらいの水準ならば強いと言えるのかについて説明していくのじゃ!
具体的には、
・早さは「9巡目くらいまで」
・待ちは「両面以上・もしくは字牌待ち」
・打点は「リーチ+2翻以上(リーチ・平和・タンヤオやリーチ・ドラ2など)」
ならば十分合格点じゃ! これらの3つのうち、2つ以上を満たしていれば文句なしに「強いリーチ」と言えるじゃろう!
麻雀のルールをある程度覚えるまでは「早さ」以外の部分が分かりにくいため、「まず早いリーチを目指そう!」と教えることが多いのじゃ。しかししかし、ある程度麻雀に慣れてきた方には「打点」と「待ち」も考えながら総合的に「強いリーチ」を目指してみてほしいのじゃ!
きっと麻雀が一段と面白くなるはずじゃよー!
強いリーチを打つコツは!
「じゃあ一体、どうすれば強いリーチが打てるの?」と思っているはずじゃな? 心配ご無用、ちゃんと教えるのじゃ! それは「強い浮き牌」を大事にすることじゃ。
強い浮き牌とは、具体的には
・のやのといった「良形変化の豊富な連続形」
・ドラ受けや手役、またはドラそのものなど「打点の伴う牌」
このいずれかじゃ!
最初の牌姿をもう一度見てみるのじゃ。
は「変化の良形変化の豊富な連続形」で、ドラのは「打点の伴う牌」。「早い」聴牌を目指すだけならば要らなかったこの2牌は、将来的に「打点」と「待ち」を高めるカギだったのじゃ! この2牌をいずれも残すことが、儂が疑問に思ったのペンチャン落としの狙いだったのじゃ!
以前こちらのコラムで「聴牌外し」についての記事を書いたのは覚えてるのじゃ? (https://kinmaweb.jp/archives/110971)これはその発展型。「聴牌外しをしなければならないような聴牌には、そもそもならないように手を進める」打ち方なのじゃ。
ブロック不足のお悩みは、これで解決じゃ!
こののターツ落としを見て、「5ブロック打法」に反しているじゃないか! この鴉天狗騙したのかー!? と考える方もいるかもしれないのじゃ。どうどう、儂の教えたことをちゃんと覚えてて偉いのじゃ!
確かにペンチャンを落とすことで一見ブロックが足りていない状態になるのじゃ。しかし浮き牌が強い場合、浮き牌を1ブロックとして数えることで、ブロック不足のデメリットを補っているのじゃ!
このように切り分けてみれば、将来の面子候補はむしろ潤沢にある状態なのが分かるかのう? ぱっと見に浮いているからとやを切ってしまうと、その後の筒子・索子のツモは(以外)全て無駄ヅモとなってしまう! 対しての部分を落とした場合、直接の裏目はだけなのじゃ。
麻雀の上手い人、プロの対局などを見ていて、「うわぁ、引きが良いなー! この人たちツモ運に恵まれすぎだよー!」って思うことがあるかもしれないけど、それはたくさんの牌が有効牌になるように強い浮き牌を残し、「無駄ヅモ」になる牌が少なくなるように打ってるからそう見えるのじゃ!
今回のまとめじゃ!
・「早さ」「待ち」「打点」が強いリーチの3条件!
・「強い浮き牌」を大事にするのが、強いリーチを打つコツ!
・序盤は見た目のブロック数にとらわれず、ときには弱いターツを落とすことも考えるのじゃ!