倒れるときは前のめりに
本田朋広、ユニバースが5年間夢見た
ファイナルステージへ導く
文・ZERO / 沖中祐也 【火曜担当ライター】2023年4月11日
いよいよ今週からセミファイナルが始まったわけだが、例年と大きく違う点がある。
それは試合数だ。
レギュラーシーズン 90試合→94試合
セミファイナル 16試合→20試合
ファイナル 12試合→16試合
各シーズン4試合ずつの増加。同じ4試合に揃えてあるものの試合数の割合で言ったら圧倒的にセミファイナル、ファイナルの増加率が高い。
レギュラーシーズン 90試合→94試合 (4.4%増)
セミファイナル 16試合→20試合 (25%増)
ファイナル 12試合→16試合 (33%増)
このファイナル・セミファイナルの試合数増加は「逆転が起きやすい」状況だと言える。
ただでさえ、その傾向は強かった。ポイントが半分になることに加え、直接対決が増えることにより、ライバルチームとの点差を縮めやすいからである。
それはデータにもしっかりと表れており、Mリーグには「レギュラーシーズンを3位以内で通過すると優勝できない」という謎のジンクスがある。
これまでの優勝チームのレギュラーシーズン通過順位を列挙すると
2018-19 ドリブンズ 4位通過(-8.7)
2019-20 Pirates 6位通過(-202.3)
2020-21 風林火山 4位通過(-108.8)
2021-22 サクラナイツ6位通過(+177.0)
といずれのチームも後方からのまくり差しが決まっていることがわかる。
試合数増加とともに、その傾向は増々強くなるのだ。
ポイント差は上下に離れているように見えるが、上記の理由により何が起こってもおかしくはない。
第1試合
チーム雷電
東家:本田朋広
U-NEXTパイレーツ
南家:仲林圭
「絶対に勝つ」
本田の決意表明を感じた。
終盤、残りツモ3回という場面で、本田は生牌のを切った。
牌図で見てみよう。
対面の岡田が明らかなソウズのホンイツをやっている。
→と両面を払っていることから、打点か形が十分である可能性が高い。
そして字牌とソウズ2枚余らせてきている。
ただ、直前に打たれたは明らかに弱い。
その隙を付く形でを切ったのだ。
にお声はかからず、次巡に持ってきたのが…
タンピン三色完成となる最高のである。
とはいえ、ツモはあと1回。あれ… 本田は考えている?
まさか…!
いったぁ!
どうせは出ない牌なので、一発による8000オールをツモりにいくリーチ!