朝倉康心の苦難の一日
スタイルチェンジは
成功したのか!?
文・真中彰司【金曜担当ライター】2020年11月20日
11/20(金)第2回戦
南家:佐々木寿人【KONAMI麻雀格闘俱楽部】
西家:朝倉康心【UーNEXTパイレーツ】
北家:沢崎誠【KADOKAWAサクラナイツ】
この日の話題は試合どころではなかった。
まずは冒頭の入場シーンを見てほしい。
こ、この動きは…トキ!!
…ではなく、パイレーツ・朝倉康心である。その髪型はどうやってセットしてきたのか。
アミバ(トキの偽物)から本家のトキへと進化した男が、卓上の激流を見事に制する。
そんな展開を期待したいところである。
東1局
まずは起家の勝又が走る。
ドラが対子のチャンス手で、受け入れ最大に構えずに切り。
を残すことで、やを引いたときに234の三色で最大打点を狙うことができる。
すぐに急所のを引き入れてリーチに踏み切り、をツモって6000オール。
実は今季の勝又、座席が東家の場合、100%連対している。
第1試合はラスを引いてしまったが、この起家で挽回を狙う。
東2局
しかしそう簡単に逃げ切りを許すメンツではない。
東2局では、第1試合の勝者である魔王・佐々木寿人から高速リーチが飛んでくる。
安目のツモだが、2600オールで連荘。
さらに1本場でもリーチ攻勢で朝倉から7700点を直撃し、あっという間に勝又に並んだ。
朝倉としては現物のを打つと手が崩れるため、を切るしかなかった。
厳しい立ち上がりの朝倉。
そして、この髪型を見せられている他の3人の腹筋も厳しいかもしれない。
よく笑わずに打っていられるな…
さらに2本場、朝倉は挽回しようと、をポンして形を整えていく。
との選択でを残し、ドラの引きで満貫を目指せる形に取った。
この残し、朝倉としてはやや違和感がある。場況を重視し、極力リスクを負わずに手を進めるのが朝倉のスタイルだ。
寿人の早い切りなどの材料から、自分の打点は赤2枚で妥協して、安全度の高いを残すことはできなかったのだろうか?
そこに勝又から、高め三色の待ちでリーチが入る。
ノータイムで無筋のを切り飛ばす親の寿人。
朝倉はチャンスとばかりにチー。勝又の現物であるを切り、テンパイを取るが…
これが寿人に捕まってしまい、再び5800点の放銃。
早い切りは、からドラを使うための両面固定だった。
この日の朝倉はとにかく苦しい。山に5枚、ツモれば跳満の待ちリーチも、ツモれずに流局してしまう。
東3局
そして待ちに待った親番の東3局4本場、今度は早いリーチが打てた!
しかもは山にたっぷり。これはさすがにアガれるだろう。