情熱と冷静の間 湖面に佇む白鳥が大空を舞った夜【Mリーグ2020観戦記12/1】担当記者:ZERO

箱下の丸山をさらに崖下へと突き落とす12000。

声を振り絞って「ハイ」と返事する丸山の表情が切ない。

おいおい、かなチャンをなかせんじゃねーぞ!

と、堀が8000をアガり、最後まで追いすがる。

しかしオーラスは丸山が敗戦処理の1000・2000をアガって戦いは終了した。

丸山は終始手が入らず、かなり辛い展開だった。
瑞原も6000オール以降、劣勢を強いられた。

印象的だったのは、好配牌をもらったときに受け入れ枚数を重視した瑞原に対し、安いルートを遮断して限界までチンイツの成就率を高めた白鳥の選択。
そして好調の中でも切らなかったがひときわ輝いて見えた。

場がクリアに見えた、と白鳥は語る。

「明鏡止水」
邪念のない、落ち着いた静かな心境。

この夜の白鳥は、アガリたいという欲や放銃したくないという恐怖にとらわれることなく明鏡止水の境地にたどり着いていたように思う。

プラスに転じた白鳥が、昨年同様の活躍を予感させるには十分な半荘だった。

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