ビギナーから玄人まで、巧みな話術とぶっ飛んだ発想でMリーグを盛り上げる土田浩翔の迷解説【Mリーグ2020観戦記12/7】担当記者:山﨑和也

1000点でもアガればトップのたろう選手でしたが、あいにく手は重め。

亜樹選手のほうがやや手がよさそうでした。ここからはヨーイドンのテンパイ勝負になります。萩原選手が跳満ツモ条件でないと厳しいというのが、大きく打てる要因のひとつでもあったでしょう。

たろう選手はネックだったペンを引き入れますが

先にテンパイに辿り着いたのは亜樹選手でした。渾身の待ちリーチ。

萩原選手はリーチ棒が出たので満貫ツモでもトップに立てるようになりました。を引いても縦に使える形なので、可能性は十分ありました。土田さんも「チャンスあるんじゃないですか」と期待を込めます。

堀選手も亜樹選手の当たり牌であるを重ねての七対子単騎待ちでのリーチ。全員が最後まで戦います。

最終盤、ついに決着がつきました。

土田小林「ツモった!」

亜樹選手が山に眠っていた最後のを手にし、最大の勝負どころを制したのです。裏も1枚乗って4000オール。とどめの一撃となり、大勢が決しました。

亜樹選手は攻守がうまく噛み合っての個人4勝目を挙げました。本人は南場での立ち振る舞いがよくなかったと反省をしていましたが、悪い流れを持ち前の勝負強さで吹き飛ばしていった印象です。チームも首位に返り咲きました。

さていかがでしたか。いつもの文体に戻ります。

解説と実況は筆者のようなエンジョイ勢にとって、なくてはならない存在だ。たとえ麻雀が強くなくても楽しませてくれる。選手達と近い目線に立つことができる。そして解説者、実況者全員に共通するのが、それぞれの個性を生かして視聴者を笑顔にさせてくれるのである。

去年は実況の日吉辰哉プロを取り上げたが、今年は解説の土田浩翔プロを取り上げた。麻雀界で土田プロほど広く愛されている方はいないだろう。ここまで書き終えて、改めてお詫びしたい。土田プロの魅力は5400字ほどではとても表せなかった。原稿の提出も過去一番時間がかかってしまった。

 

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