沢崎誠と萩原聖人、
明暗分かれた
不調者2人の戦い
文・東川亮【月曜担当ライター】2020年12月7日
今シーズンの大和証券Mリーグもレギュラーシーズンの1/3を消化し、選手の好不調というものが数字で表れてきた。
ファンの間では萩原聖人の苦戦がしばしば話題となっていたが、一方で昨シーズンのMリーグで豪腕をふるった沢崎誠の不調も、大きなトピックスの一つと言えるだろう。
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12/7の試合を迎える段階で個人成績は28位、10/9の初戦トップ以来勝ち星から見放されている。
ツモがかみ合わないような展開も多く、このままで終わる打ち手ではないはずだが、ファンとしては気になるところだろう。
この日の第1回戦では、沢崎・萩原が顔を合わせた。
もちろん、村上・勝又も含め、勝ちたいのは誰もが同じだ。
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第1回戦
北家:沢崎誠(KADOKAWAサクラナイツ)
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東1局、親の村上が1枚目のを仕掛けた。
親番でも安い仕掛けは少ない打ち手だけに、まわりからすればかなりの警戒対象だろう。
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これに反応した萩原が村上の打った自風のを仕掛け、スピードを合わせる。
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さらにをポンしてカン
テンパイ、そこからシャンポン待ちへと待ち変えをして、村上の
で2000点を出アガリした。
打点こそ安かったものの、局のテーマを完遂できたことで、感触は悪くなかったのではないだろうか。
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東2局は萩原が手牌をじっくり仕上げて待ちのリーチを打ち、赤赤で勝負したい手だった勝又から一発で打ち取り。
連続アガリで、念願の初トップへと突き進む。
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そして迎えた親番、萩原としては一気に加点して他3者を突き放していきたい場面だろう。
しかし、そこに立ちはだかったのが沢崎だった。
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序盤はターツが足りなかったが、迷わないツモが続き、気がつけばドラ3赤のイーシャンテン。
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テンパイからドラを切ってヤミテン。
平時なら目立つ牌だが、1巡前に勝又がを打っており、テンパイ気配を多少はぼやかすことができている。
また、待ちのも
自身の目から3枚見えており、感触はいい。
「リーチをしていれば一発ツモでハネ満スタートだったじゃないか」というのは結果論、ここはトップ目萩原の親を蹴ることを重視したのだろう。
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これでトップ目に立った沢崎は、親番でを暗刻にしての先制リーチを打ち、村上から9600を出アガリ。
切りからの宣言牌
であれば
の形から
待ちが推察されるが、切り順を逆にしたことで
が他の牌と比べると少し切りやすく見えたところはあったかもしれない。
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次局、萩原に選択。
11巡目にテンパイするが、果たしてどう受けるか。
3枚切られているとは言え見た目の枚数が多いのはリャンメンの待ちだが、これではリーチのみとなって打点的な魅力が乏しい。
一方でのシャンポン待ちは枚数こそ少ないが1枚切れの
は山にいそうな上に出アガリも期待でき、リーチをかけてツモれれば中打点以上のアガリとなる。
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萩原の選択はシャンポン待ちのヤミテン。
より確実に沢崎の親を落としにいこうという意図か。
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しかし次巡、最悪の裏目となる引き。
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ツモ切りリーチと打って出たが、表情には苦悩がにじむ。