遥かなる井出洋介への思い【新井啓文の最強戦敗戦記】

この瞬間、ホウテイで堀から出たときに逆転条件を満たす裏ドラ表示牌、を冷静に確認した。
まだ残っている！
特には裏ドラ表示牌に寝ていることもかなり期待できそうだ。
あの多井ですら興奮のあまり追い切れていなかったが、堀からのリーチ棒と1本場でハネマンは逆転である。
（リーチタンヤオホウテイドラ1+2ハンでハネマン）

最後の呪いを堀のホウテイに込めたが、流局。
朝倉ノーテンにより200点差で井出の逃げ切り優勝となった。
私は残念ながら敗退となったが、
土壇場まで冷静さを失わずにいれたということは、昨年の敗戦を糧に成長できた証であると思う。

この自戦記のために決勝戦を何度か見返したが、今の自分の実力は最大限に発揮し、ノーミスで打ち切れたと自負している。
これはこの日に向けてこのシステムの練習を積んできた成果だろう。
戦前記に記したプロ仲間の面々に加え、直前の練習に付き合ってくれた矢島亨プロ、仲林圭プロ、山田独歩プロには非常に感謝している。

インタビューでも話したことは嘘偽りない本音で、全く後悔がない清々しい敗戦だった。

そして井出プロ。
誰も真似できない昭和・平成・令和のハイブリッド麻雀での優勝、本当におめでとうございます。
20年前に憧れたあなたはやはり強かった。
是非ファイナルでもその経験値で若者たちを捻り潰す姿を見せてください！

とはいえ私も今年の最強位、まだ諦めてはいませんけどね。
プロ予選から這い上がったるでー！
その時はまた応援よろしくお願いします！