闘志は内に情熱は牌に
KONAMI 麻雀格闘倶楽部
伊達朱里紗がつかみとった
1本のルート
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2021年11月25日
1戦目
東1局。序盤から各方面へ通りそうなを残しつつ、慎重に進めていた伊達。
を暗カンした黒沢にを絞りながらイーシャンテンに構えていたところで、下家の瑞原と上家の親園田の2件リーチに挟まれてしまう。
捻り出した中筋のは、で待っていた瑞原の当たり牌。ドラと裏も絡んで、伊達はこの半荘8000点の放銃からスタートすることとなった。
東2局は、ピンズを払いながら上手く手を組んだ瑞原が先制リーチ。
その後、待ちのピンフで追いついた黒沢は、受けを意識してダマテンに構える。
このリーチ判断が功を奏する。
親の伊達が赤とドラを計3枚内蔵したペン待ちの追っかけリーチを敢行。上の画像にある次の手番で黒沢がツモってきたのは伊達の当たり牌の。
自分の手の安さから、他家への警戒を怠らなかった黒沢。見事にこのを止めて打とし、12000点の放銃を防いだのであった。
この局は、瑞原が伊達からリーチピンフ赤の3900を出アガって決着。
東3局、10巡目を過ぎて対面親の瑞原がをポン。呼応するように下家の伊達もポン。そこに上家の黒沢がション牌のを打って出る。一気に場が動く中で、七対子イーシャンテンに構えていた園田は、上の牌図からドラのを切った。
上家の黒沢はマンズのホンイツ。対面の瑞原はソウズのホンイツ。やは七対子のイーシャンテンから打つにはリスクが高い。
となると切るのはか。は瑞原が7巡目に切っている。ポンから入った伊達の手役は、トイトイか役牌。ならば、伊達が7巡目にをトイツで持っていたら、場に出た1枚目のから鳴いている可能性が高いだろう。
かたや、黒沢や瑞原が持っていなさそうな。伊達が持っていても不思議はなく、これもイーシャンテンから打つのは疑問だ。
園田は全方位をケアした「受け」のを打ったであった。
次巡、を引いてテンパイした園田は攻めに転じ、単騎でリーチに踏み切る。これをマンズ染めの黒沢から一発、しかもで討ち取り、8000点のアガリとなった。
東4局。失点を挽回したい伊達の手が止まる。
難しい何切るで、打点を考えると打の選択肢もあるが、伊達が切ったのはドラのであった。
ドラに頼らずともを切っての形にしておけば、とのシャンポン受け、ツモのイーペーコー、ツモでのタンピン変化、ツモでの567三色含みのタンヤオ変化がある。いずれも多くはない枚数だ。だが、だからこそ受け入れや変化を減らさないことが大事だとも言えよう。
また、中盤に差し掛かった今、ドラのを逃してやるという目的もあるだろう。
変に捻りをいれない、伊達らしい実直な一打だ。
次巡、黒沢がリーチ。待ちはなんと単騎。このタッチの差が麻雀では大きい。を落としてマンズ部分をに組み直した伊達が追っかけリーチを放つも、この局は2人テンパイで流局。
東4局1本場は、瑞原がリーチを打つも、1人テンパイで流局。
さて、今回は表情のスクリーンショットが少なめなので、南入のタイミングで撮ろうっと。
…あれ? なんだか、
みなさん空気が、
張り詰めてるんですけどーー!!
(はい、次に行きましょう、次に。)
南1局2本場は、9巡目にかかった園田の親リーチに対して、黒沢がに続いてと落として迂回。そしてテンパイを入れるも、リーチ宣言牌のに園田からロンの声がかかる。
リーチドラ、3900は4500のアガリとなった。
南1局3本場。七対子のテンパイを入れた伊達。2枚切れの単騎に受ける。
2人が切っているは2件の安全牌。そしてソウズが安い場況。
どのみち待ちでもリーチにいかないのであれば、あとから切るときにリスクの小さい牌を持っておく方がいい。
このあと引いた絶好の待ちでリーチを打った伊達。テンパイが入った園田からこぼれたで出アガリ。裏も乗って8900のアガリとなった。
苦しい位置から押し上げてきた伊達。迎えた南2局の親番では、
物憂げな表情を浮かべていた。