突然の告知
1月10日。
リーグ戦に向かう電車の中でツイッターを見ていたら、
若獅子戦(わかじしせん)。そして桜蕾戦(おうらいせん)。
連盟所属の20代選手のみを対象とした新タイトルである。
「1回しか出れん!」
私は29歳である。
連盟の麻雀プロになってもうすぐ丸2年。
まじで全くもってそんなことはない。
麻雀で結果を出したい。
声優がなんとなくで麻雀プロをやってみたんだと思われたくない。
タイトルをとって、声優の、ではなく、
「1回出れるだけでもありがたいやんけ!」
このタイトルにかける思いが、電車の中で込み上げてきた。
決勝へ進む
そして3月。
本当にギリギリの、苦しい戦いを制して、
ついに決勝戦。
放送のインタビューでも触れていたが、 私はプロになって半年ほどで、 WRCリーグの決勝まで進んだことがある。
この時はもう正直ついてるだけだった。
何より決勝に対する心構えが全く出来てなかった。
弱気で、勝負が出来ず、勝ちに行く気合がまるで足りない。
そんな情けない決勝だった。
あれから1年半、沢山勉強してきた。
経験も積んだ。
今日は、絶対に後悔のない戦いをするんだ。
1回戦。
東1局から内田さんの強烈な8000オールが炸裂。
しかし南場の親番で早川さんが怒涛の連荘。
6万点オーバーのトップ目となる。
私はなんとか2着で終えたものの、早川さんとは35ポイント差。
2回戦はなんとしても早川さんより上の着順で終わることが目標だ 。
2回戦。
オーラス親番。得点状況は以下の通り。
なかなかきつい。とにかく早川さんより下は絶対にだめだ。
それでも繋いで繋いで南4局3本場。
なんとか4000オールでトップを取り、 早川さんと並びで3回戦へ。
3回戦。勝負局が来る。
下家の内田さんがピンズの仕掛け。ダブもポン。
さらに南家の早川さんが萬子をで副露。このチーでホンイツの5200をテンパイ。待ちはカン。
萬子が待ちの可能性は高いなーと思いつつ、 ホンイツだという確信はなかった。
そんな中私のこの手牌。
内田さんの加カンにより、 メンタンピンドラドラが見える勝負手になっていた。
内田さんが迷わずの加カンだったので、すでにテンパイか、 まとまりのあるイーシャンテンだと思っていた。
私の選択は、打。
このあともしかしたらピンズが通って勝負出来るかもしれない。 なにより自身が勝負手だ。
ここは決勝。2位も3位も4位も一緒。
見返りが1番大きい選択を!
これが結果的にだが、早川さんへの放銃回避となる。
そしてを引き入れて、で立直!
めちゃくちゃ怖い。
親に12000、下手したら18000打つ可能性もある。
それでも、ここを決められれば、優勝へ大きく繋がる。
気持ちが高ぶる。
心の中で、ここが勝負局!絶対負けん!と何度も思っていた。
それでもピンズを持ってくる度に怖がって所作が汚くなってしまい すみませんでしたm(__)m
結果3000.6000のツモアガリ。
優勝に向けて、本当に大きなアガリになった。
そして大きめのトップでまとめて、このトータルポイント。
早川さんとは46.1ポイント差。
トップラスを決められても16100点差のリード。
とにかくトップラスを決められるとまずい。
ただ逃げていればいいわけではない。
\近代麻雀戦術シリーズ 新刊情報/