萩原聖人が予測した因果律 【Mリーグ2021観戦記12/3】担当記者:越野智紀

萩原にとって苦しい我慢の時間です。

どんどん手が伸びていった内川でしたが、そこからもう一伸びして【3ピン】が到着します。

【2ピン】を切ってリーチをすれば出アガリでも一発か裏ドラで逆転トップ。

待ちもシャンポンからリャンメンへと好形に変化しています。

トップへの道が大きく開けたように見えますが、そこに踏み出せば待っているのは大きな落とし穴。

【2ピン】切りは丸山への満貫放銃です。

ここで内川は長考に入ります。

【2ピン】を打って欲しい赤坂ドリブンズTEAM雷電に対し、【3ピン】ツモ切りを願うKADOKAWAサクラナイツ渋谷ABEMAS

各チームの思惑が交差する中で冷静に場を見渡した内川は残った無筋が【2ソウ】【5ソウ】【3ソウ】【6ソウ】【2ピン】【5ピン】【8ピン】ということを確認すると

【2ピン】切りはリスクが大きすぎると判断して【3ピン】をツモ切って放銃を回避しました。

ここからは【2ピン】放銃で決着していたら見れなかった世界です。

指先に力を込めた松本が引いてきたのは安めの【6ソウ】

リーチ・ツモ・ピンフ・赤・ドラ…逆転トップのハネ満には1翻足りません。

山に残った27枚の中で裏ドラが乗る牌は【2マン】【8マン】【2ピン】【3ソウ】の4枚と15%弱。

祈るように裏ドラに手を伸ばす松本。

ここまでオーラスでトップを捲られたこと5回。

一発裏裏条件をクリアされてから始まった負の連鎖

連続で勝又に差し切られ

3戦連続の捲られも「トップ取り切れないことに不貞腐れるんじゃなく、今度こそトップを取るんだと頑張りたい」と誓い

これまでの教訓を生かしてリードを守らずに広げていくも、悪夢のような6,000オールから何度も聞かされてきた「ツイてました」のインタビュー

またも引かれる6,000オールに

「鼻血でるわ。何点あればいいのよ」

とボロボロにされた日々。

涙を吹いて鼻血を止めて、指の震えを抑えて祈るように裏ドラをめくると

出てきた【2マン】

松本は開幕日の第1試合以来となる2勝目を手にしました。

一方捲られた萩原は

「神が俺を祝福しねえ!」

と絶叫。

直後にスッキリした表情で「それが勝負ですよ」と切り替えていました。

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