
ペンカンでリーチを打った!
先に時に切ったのおかげで
が少し出やすくなっており、先ほどのカン
よりは良い待ちだという判断だろう。
(あと
)で手変わりすると言っても、これらの牌をツモるのに平均で5~6巡かかる。たいていは終盤になっていて、下手したらツモってこないこともザラだ。
この選択に誰もが驚いたが、少なくとも一考すべき場面だとは感じた。
それにしても不格好な形でリーチに踏み切れることが小林たるゆえんじゃないだろうか。小林の中には「不格好」などという概念はなく、ただひたすら損得を追求している事が分かる。
たとえ次に手変わる牌をツモってきても、そしてそれが放銃に回っても、小林の心は全く揺れない。
リーチを打ったこの時点で、それらの裏目を受け入れる準備ができているからだ。
「裏目を考慮してペンカンでリーチを打ったのにも関わらず、その裏目を引いて後悔するのはおかしい」
小林ならこう語るだろう。
大きく揺れ動く結果に対して、全く心を動かさない唯一の打ち手、それが頼れる船長・小林剛なのだ。
この局は手変わる牌もツモらず、アガることもできず流局した。
を切る船長 その②
またしても小林がを切った!
ここから切ったのだ。↓

もうそれが基本フォームであるかのようにスッとを切った。
このもプリングルズのサワークリーム&オニオンくらいにはカロリーが高い。
345の三色があり、が3枚見えているので打
→
と払っていきたくなるのが人間の性だ。小林以外の全てのMリーガーが
を残すのではないか。
たしかに打が11種32枚と一番広いのだが、打
としても7種21枚の受け入れがある。
やはり小林からすると、リーチ+1ハン(タンヤオ)があれば十分… ということか。
こうして

をツモってテンパイ。
2軒リーチが入っているが、火中の栗を拾いに行くぜとばかりに

リーチを打つ。
そして

10002000のツモ。
たまっている供託をかっさらい、トップ目に立った。
コツコツとアガリを重ねる小林と対照的だったのが

茅森だ。
大砲を打ちまくる
東2局、茅森は

赤々あるも他はバラバラすぎるこの配牌をまとめ上げ…

タンヤオドラ3のテンパイ! 9巡でこの変化はすごい。
茅森はこのテンパイを躊躇することなく

リーチした!
タンヤオドラ1赤2でマンガンある手牌をリーチに踏み切ったのだ。
多少アガリ率は下がろうとも、ハネマン以上をツモって上がるトップ率でペイできるという判断だろう。
我が子のように育ててきた手牌だからつい慎重にダマテンに構えてしまいがちだがら、茅森の思い切りの良さが目立つ。
これが実らずに勝又の1000オールに蹴られてしまった。
東3局には

このテンパイ。に受けるかドラ
タンキに受けるかという場面だが、
が1枚切れとあらば茅森としては迷うことはない。

ドラタンキでリーチ!
「チー」

茅森の待ちであるドラを暗刻にしている本田が小林から打たれたカンをチーした。
全員の手牌が見えている我々からすると当然のチーだが、いくらドラ暗刻とはいえ、茅森のリーチだけでなく、リーチに対してを押してきた小林に対しても押し返すのは勇気のいる場面だ。

「他チームにも応援されかねない立場にいることが悔しい」