345をチーしただけなのに【Mリーグ2022-23観戦記11/22】担当記者:越野智紀

次巡、堂々と【東】を手出ししてトイツ落としを見せました。

【東】トイツ落としを確認した繊細チームの勝又選手。
他の人と比較して黒沢選手は鳴きが相当少なく1枚目の【東】を鳴かないことも人より多く、役牌トイツの価値を低く見積もっている節があると判断して

トイツ落としでも早いとは限らないので寿人選手の方を警戒して【1ピン】から切ります。
他の選手の【東】トイツ落としなら【3ピン】から切って現物の【1ピン】を残し、リーチに備えていた可能性もあるので繊細な人読みです。

黒沢選手の自風牌であるドラの【西】も、【東】のトイツ落としを見て切っていくと

巡目が進み【3ソウ】も1枚打たれて全体的に危険な【4ソウ】は先切り。
毎巡変わりゆく状況に敏感に反応していきます。

ロイヤリティな【東】トイツ落としを見せていた黒沢選手の手が本人の意志に沿った形で伸びていき

育ってきた環境の違いを見せつけるかのようなハネマンのツモアガリが出ました。

南1局
ここでチーム編成に変更がありました。

親番勝又選手の【3マン】をリャンメンチーして【5マン】切りに対して

堀選手【6マン】切りからの撤退。

黒沢選手【7マン】切りからの撤退。

寿人選手【3マン】切りからの撤退。
全員が積み上げたものぶっ壊して全力で繊細チームに移籍してきました。

【4マン】【5マン】【5マン】という強そうな形からの【3マン】チーで一気に警戒されてしまいましたが

実際には【3マン】【6マン】【5マン】は山に2枚しか残っていなかったので、

「鳴きの基本通りに弱い部分から鳴いただけなのに…」と、悲しむも後の祭り。
チー一発で遊び相手を失ってしまったことを察した勝又選手は

ドラ切りの危険度がほぼなくなったので、自力でどうにかしようと受けを広げて【6ピン】切りと進路を変えます。

遅れてやってきた【7ピン】にも腹を立てることなく【4ピン】切り。
一度帰ってしまった遊び相手の上家が現物の【6ピン】を持って戻ってきてくれることに期待です。

ドキドキしながら上家の帰還を待つも空振り、少し寂しくツモ山に手を伸ばすと

【6ピン】「ただいま」

これには勝又選手もニッコリです。

さらに【6ピン】の後ろから恥ずかしそうに顔を赤らめて挨拶してくる【赤5ソウ】で4,000オールの決定打。

勝又選手がトップの座をほぼ手中に収め、ここからは2着争いに注目が移っていきました。

南2局

親番寿人選手の仕掛けの現物待ちで満貫をテンパイしていた黒沢選手。
道中で押していた【5マン】【3ソウ】が目立ってしまい、繊細チームの二人が完全に殻に籠ってしまったことに気づくと

一度は繊細チームに移籍してきた黒沢選手が、【6ピン】切りリーチで古巣の豪快チームへと華麗にカムバックしてきました。
ツモって倍満、裏3なら三倍満という2着狙いを白紙に戻す巨大プロジェクトでしたが

山に1枚眠っていた【7マン】を引き当てることは出来ずに流局。

南2局1本場

残りツモ番1回で豪快チームの二人から立て続けに入ったリーチに挟まれた堀選手。
2着狙いにはテンパイ料も惜しい点差

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