12月22日(木)の第2試合、南2局2本場でTEAM雷電・本田朋広はマンガンを放銃する。
アガったのはKADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾。
ここまで快進撃を続けてきた本田がついにつかまった、という印象である。
本田の入り目はで、前巡に堀の現物を残しての方を先に打っておけばこの放銃は回避できた格好ではある。
実際この切り遅れについて残念と捉える感想が散見されたのだが──、
個人的には、致し方ないように思う。
を引いてテンパイする前の形では、おそらくそこまで本田も突っ張る気はなかったはずだ。
堀の早いリャンメン仕掛けはドラが固まっていそうだし、
前巡の安全牌東手出しで、そのときもう張っていてもおかしくない。
自身がテンパイする前の形でを切る方が、微妙に見える。
そして堀は今を手出ししたところで、まずアンコなどのタンヤオ以外の手役、
待ちはピンズを含めればいくらでも想定できる。
この瞬間本田がテンパイして、しかも場にが3枚出ている状況で1枚押してのリーチは、
ちょっと咎められないと思う。
さて、本題はここからである。
局が進んで南3局1本場。
ラス目になってしまった本田がこの形になった11巡目。切りでテンパイになる。
このときすでに、東家の堀がドラのをポンしてテンパイしている。
本田はこれに対し、堀の現物を切って迂回を選んだ。
私は今日までの本田の攻撃的姿勢からやや意外に思ったが──、
考えてみれば、これは素晴らしい判断ではないだろうか。
まず現在ラス前で、ラス目の本田は3着目U-NEXT Pirates・小林剛と6400点差、
2着目渋谷ABEMAS・多井隆晴と12400点差である。
トップ目堀とは18400点差で、この局含めて2局でまくる現実的な着順は、可能性としては良くて2着までだろう。
マンズがまるで通っていない堀にを切って1300のリーチをしても、
これがアガれたところで残り1局になってしまう。
危険牌を切ってドラポンの親との1対1にして、貴重な局数を安手で潰す──、
確かにラス目でリャンメンとはいえ、このリーチは状況に見合っていないプレイと言えるだろう。
また、万一の横移動で本田の着アップに繋がることもある。
この局は、小林がリーチ棒を出したタイミングで堀のツモアガリ。
トップ目とは離れたが、3着目とは1000点縮まった形だ。
そしてまだ、局は2局以上続けられるのである。
南3局2本場は、本田と小林がリーチ。
多井の一人ノーテンで──、今度は2着目との点差が縮まった。
南3局3本場。
テンパっていた多井が堀に2000は2900の放銃。
本田の思惑通りに、少しずつ少しずつ着アップが近づいてくる。
そして南3局4本場。
本田は小林と5400点差、多井と6500点差まで来ていた。
ここで北家小林はポン、と仕掛けてテンパイ、
南家多井もポンしていてを切ってこの形。
このに、本田が飛びついたのである。
25pがもう7枚目で、ここは仕掛けなければこの手は無理だ。
ただクイタンしか役は見込めないが、現段階では小林に危険なを打たず、ケイテンの形。