雷電は攻めて勝つ!
暴君・瀬戸熊直樹が掲げた
反撃の狼煙
文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2023年2月20日
第1回戦
東家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
南家:瀬戸熊直樹(TEAM雷電)
西家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
北家:松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)
東2局、序盤から手がぶつかった。
親番、瀬戸熊の手牌
南家、魚谷の手牌
西家、松ヶ瀬の手牌
北家、白鳥の手牌
それぞれが戦える手牌をもらい、臨戦態勢に入る。
まとまっておりスピード感のある白鳥・魚谷と、急所は多いがドラが複数枚あり打点力のある瀬戸熊と松ヶ瀬。
本日のカード、特にボーダー争いに位置している3チームは直接対決で、1着順の差で、今後の展開が変わることは大いにあり得る。
はじめに選択を迫られたのは白鳥。
次巡、すぐさまテンパイが入る。待ちは直前に打たれたカン。
しかし白鳥はテンパイ取らずの打を選択する。
まだ3巡目なので手を作り直す時間は十分にある。
出ていくドラのにくっつき456の3色まで育てば、大きなリードを築くことができる。
シーズン序盤で築いた貯金が底を尽きつつあるチームを救うべく、白鳥が大きく振りかぶる。
直後、松ヶ瀬が切ったを瀬戸熊がポンして打。
打点はあるものの、愚形の多かった瀬戸熊の手が1歩前に進む。
白鳥への放銃になっていたかもしれないが通ったとこで、瀬戸熊にもチャンスが生まる。
次に選択が訪れたのは魚谷。
6巡目、ペンとのイーシャンテンにを引いた場面。
魚谷はリャンシャンテンに戻す打を選んだ。
リャンシャンテンにはなるものの、・を引けばピンズの一通に、の周りを引けば567の3色と変化がいくつもある。高打点を逃さない柔軟な一打を見せる。
しかし対局後のインタビューにて、魚谷はこの選択を非常に悔いていた。
理由は瀬戸熊・松ヶ瀬の河にある。
魚谷からみた場況がこちら。
魚谷曰く「ピンズの場況が悪いのにpを残してしまった」とのこと。
確かに瀬戸熊・松ヶ瀬の2人がピンズを1枚も切っておらず、松ヶ瀬に至ってはピンズの染め手まであり得る河だ。
とはいえまだ序盤の河。場に高いとはいえあっさりとピンズがつながることだって十分にあり得るが…
次巡、魚谷が引いてきたのは一番見たくない外したばかりの。
フリテンの受けを残し打とする。
すると今度は・が河に並んでしまう。
受けを払った直後に裏目を引く展開。牌のイタズラに弄ばれてしまう。
白鳥・魚谷が苦戦している間に、3番手の松ヶ瀬がテンパイを入れた。