高宮(こっちが「なんなん」って言いたいわよ)
園田(怖くて顔見れない…)
2本場、ここまで出番のなかった瑞原の手が止まる。
レギュラーシーズン+270.3 瑞原明奈
2年連続MVPになりそうな勢いだったのが記憶に新しい。
彼女の強さの原動力は、周りの視線を気にせず1手1手の選択に向き合うことだった。
ターツ選択である。
ドラがなのでここは触れない。
変化の豊富な・を残すか、山にいそうなを残すかの選択だが…
瑞原はを切った。やはり受けは逃せないのと、チートイツは見切れないのが大きな理由だろう。
ここは私も同じ選択なのだが、次の巡目に瑞原と分岐した。
をツモって、私ならリーチといきそうだ。
ペンカン… というとコバゴーが怒るので、カンと訂正するが、とにかく変化が少ないドラドラの手ということで一刻も早くリーチを打ちたい。
だが、瑞原はに感触があったことを忘れていなかった。
をツモっての確定三暗刻変化
例
はもちろん、をツモればが待ちになる
例
答えはすぐに出た
望外のドラをツモったのだ。
これでを切れば待ちになる。
だが、新たに一つ問題が発生した。
四暗刻のイーシャンテンでもあるのだ。
瑞原は考え込む。
をツモれば四暗刻テンパイ。
四暗刻タンキになる狙い目のはその時点でアガリになってしまう。
瑞原はリーチを決断。
少しで「役満を狙える時は狙うべきだ」のような周りの声が気になったら打てないリーチである。
打も、あのダマテンも、このリーチも、周りどうこうではなく、私が得だと思ったから選択したのだ。
「ツモ 3000/6000は3200/6200」
右端に置かれた狙いのが、瑞原の眼下に輝いて見えた。
全員が随所にらしさを見せ、見応えのある僅差の攻防になる。
南1局1本場。
そこへまた園田である。
またしても親の高宮(下家)からリーチが入っている。
そして上家から打たれたに手を止めたのだ。
普通さ、ここから頑張ろうと思う?
親からリーチが入って自分は1メンツもなし。私なら「はいはいオリオリ」と深く考えることなくツモ山に手を伸ばしているだろう。
しかし園田は思考を止めない。
一発消しや形式テンパイへのメリット、手詰まるデメリットを精査して、少しでも得な道を歩もうと、思考の海へとダイブする。
Mリーグルールと比較して、赤なし麻雀においての一発消しの比重は大きくなる。
2ハン~3ハンという一発の価値が高いゾーンである可能性が高いからである。
思考の果てに園田はチーを選択。
そしてこの局は流局となった2本場、煮詰まった状況で