レギュラーシーズン+213.3 佐々木寿人
5年間で+939.1とコンスタントな活躍を見せる寿人だが、Mリーグでこのような鳴きは見なかった。
このをチーしたのだ。
は数巡我慢してのポンから入り、ホンイツあるいはトイトイという打点の目を残すのが赤なし麻雀のセオリーである。
寿人は一発勝負のトップ取りにつき、親を落とすことに重きを置いたのだろう。
ある意味これも勝負駆けである。
またしても親の高宮からリーチが入り、腹を決めたように寿人が押していく。
「ロン」
こうして親の高宮が先制ダッシュを決めた。
リーチ・ピンフ・三色の12000は12300の親満である。
Mリーグでは見ることのない同一ユニフォームでの点棒縦移動は、なかなか趣があるではないか。
その後もしばらく高宮先導で進んでいくが、放銃した寿人も黙っちゃいない。
寿人はここから打。
ドラなので自然な選択ではあるのだが、点棒がないだけにマンズの1メンツ落としがチラつく。
このままだとをポンした3900になりかねないからだ。
次巡、
このをツモ切り。
これも少しテクニックを覚えるとを切りたくなる手牌である。
を引っ張れば引っ張るほど待ちになった時に傷になるからだ。
「ツモ」
寿人の成績を見ていると、麻雀はシンプルでいいんだなと痛感する。
あれこれ相手からの見え方とかを考える前に大事なことがあるだろうと。
を暗刻にした寿人がリーチしてドラをツモっての2000/4000を決めた。
先導する高宮も決して見学していたわけではない。
レギュラーシーズン+194.1 高宮まり
今シーズンのMリーグで一番変貌を遂げたのが彼女だろう。
団体問わず勉強会へと積極的に参加し、これまでにない鳴きだったり手組を見せ、KONAMIの躍進の原動力となった。
東4局、親の園田のリーチを受けた場面。
一発で筋のを切り、形を維持していたところ、絶好のテンパイが入った場面。
リードは守るものじゃない…
広げるものよ! を勝負。
さらに生牌の、両無筋のを切り飛ばしたところで…
園田の5800に御用。
ここで園田のリーチを蹴って5200をアガれば相当なリードとなっていただけに仕方ない放銃だと言える。
園田にトップ目の座を奪われた高宮の手牌。
高宮はここからを切った。
ピンフ絶対つけるマン… いやウーマンの選択だ。
が1枚切られているだけに、良い選択だと思う。
園田のリーチが入ったところで構想通りのピンフ三色テンパイ!
「リーチ」
再び園田に向かって立ち向かっていく。
この時点で高宮のは5枚山に眠っていた。
しかし勝ったのは
山に1枚の園田!