極めつけは南2局2本場。この局は早川がわずか2巡でリーチをかける。赤赤で打点も十分、待ちはとオタ風の。
そのを、浅井が一発でつかんでしまった。しかもドラ含みで形がよく、リーチが早すぎて相手の待ちも絞れないとなれば、もはや時間の問題。
ドラが重なって自身の手が進み価値も高まった。自然に切り出したにロンの声がかかる。
まさかの裏3、12000。浅井は雀王決定戦で、渋川難波・仲林圭・松本吉弘というMリーガー3名を打ち倒した男である。実力は立証済み、しかし浅井ほどの力があっても一つかみ合わなければこのような結果になってしまうのが、麻雀の怖さであり面白さなのだ。
この試合はオーラスで親番の早川がリーチツモタンヤオ赤の満貫をツモってトップ目まで浮上し、準決勝初トップを獲得。現在首位の佐藤を逆連対に沈めると共に、自身を決勝進出ポジションの3位まで押し上げた。浅井は、箱下のラスに沈んだ。
第4試合結果
1位:早川健太 +65.6
2位:一井慎也 +21.1
3位:佐藤孝行 ▲13.2
4位:浅井堂岐 ▲73.5
IKUSA準決勝は全日程の半分を終了、首位に立っているのは逢川。決勝進出ボーダーの4位はしゅもの33.7ポイントとなっている。浅井、一瀬は苦戦が続いているが、2人とも残り4戦で2トップを取れば十分決勝進出は可能だ。ここからはさらに細かな駆け引きが要求される条件戦。どのような戦いが繰り広げられるのか、後半戦もぜひご注目いただきたい。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。