滝沢のダマテン12000にダイブ。
箱を割ってしまった。
「はい」と気丈に振る舞い、黒棒を払う。
Mの舞台は丸山に対し、最後まで厳しい運命を与えるのか。
南3局、一歩リードした滝沢を矢島が追う。
「ポン」
得意の高打点恫喝打法である。
このままメンゼンで進めるのも悪くないが、俺は動く!
そしてアガリをもぎ取る!
5200は5800を加点し、滝沢に肉薄。
しかしオーラスは魚谷がアガリ、滝沢のトップで一回戦が終了したのだった。
バランスの悪いルール?
さて、悪魔的企画だと胸が踊ったのは事実だが、レギュレーションに関してはイマイチだと感じていた。
「Mリーグルール」と「2半荘トーナメント」の相性があまりに悪いのだ。
なぜならばトップが偉すぎる。
1半荘目にトップを取った人は90%以上通過できると言われている。
なぜなら、2半荘目に2人にまくられなければ通過できるわけで、1人は2半荘目のトップ者にまくられたとしても、なかなかもう1人にまくられるケースがない。
それだけトップのウマとオカの40ptが大きいのだ。
そんな思いを抱きながら、2半荘目が始まった。
2半荘目
さて、ここで悲しいお知らせがある。
この日のMトーナメントは2半荘目以降プレミアム限定配信であり、スクショが取れない模様。
いろいろ試してはみたが、表示されるのは真っ黒な画像。
私に書けぬ観戦記はない! と啖呵を切った手前、なんとか書くよりない。
もとより、観戦記というものは文章で対局を伝達するものである。
まさにこれが観戦記の原点。むしろレアな体験ができるぜ! と私もあなたも前向きに捉えていこうではないか。
2半荘目、東場は小競り合いが続き、南2局を迎えて点棒状況は以下。
魚谷 35700 矢島(親)18400 丸山 22200 滝沢23700
「ポン」
丸山が動いた。
形は悪い。
だが、1回戦ラスだった丸山にとってはトップが必須条件なのはもちろん、矢島を3着以下にする必要がある。
第1試合の結果 滝沢+67.3 矢島+24.6 魚谷-29.7 丸山-62.2
矢島と丸山の差が86.8ptと結構開いていて、トップラスで80pt、トップ3着で60pt変わることを考えると、やはり最低でも3着以下に沈めたい。
ここで親の矢島に加点されることは避けたいのだ。
その矢島も譲れない。
ここからをぶった切ってストレートに構えると、をツモってリーチ。
それ受けた丸山は
苦しい。ここから苦しいベタオリの旅が始まり、なんとか流局にこぎつけた。
矢島(その道、どいてくれよ)
丸山(通さないわ)
丸山のがむしゃらな仕掛けそして矢島の切りに、技術や効率以前の、泥臭い気持ちが垣間見えた一局だった。
大接戦のままオーラスを迎える。
魚谷29200 矢島18400 丸山23200 滝沢29200
全員に条件が残る、まさに手に汗握るオーラスになった。
あれ、おかしいな。めちゃくちゃ面白いじゃん、Mトーナメント。
Mリーグルールの2半荘トーナメント、やってる方はたまったものじゃないけど、逆に言うとトップさえ取れれば逆転しやすいわけで、最後まで現実的な条件が残りやすい。