太くない? そんなことなんてないお。【Mリーグ2024-25観戦記 9/26】担当記者 ゆうせー  伊達朱里紗 vs 黒沢咲 vs 茅森早香 vs 渡辺太

太くない?
そんなことなんてないお。

文・ゆうせー【木曜担当ライター】2024年9月26日

少し、昔話を聞いてほしい。

5代目天鳳位、太くないお

打数で築き上げた確かな雀力に、ネット麻雀特有の「牌にかかったラグに基づいて、組み合わせパターンを推察する」ラグ読みを掛け合わせ、一気に頂点まで上り詰めた。

16代目天鳳位、藤井聡太(ふと)。

ラス回避ルールでも「局収支」(その一局単位で、何点自分が獲得するか)が重要だということを、その攻撃力で証明し、鳳凰卓を制圧した。このアカウントは、三麻天鳳位にも輝いている。

成績が分かる画像を貼っているのは、ネット麻雀を打ったことがある方に、その凄さを分かっていただきたかったからだ。

筆者も同じ時期に天鳳を打ってきたが、本当に強かった。陳腐な言い方になってしまうが、他に表しようがない。

さらに、ないおトンアカウントで、

雀魂においてダブル魂天を獲得し、ネット麻雀の最高峰タイトルを総ナメしたプレイヤーこそ、

赤坂ドリブンズ渡辺太である。

「太」という漢字は、天鳳の両アカウントにも共通している、と気づいた方もいるだろう。

ネット麻雀プレイヤーから麻雀プロに。そしてMリーグという新たな世界へ飛び込んだ太の凄いところは、「常に麻雀が変化している」ことだ。

第2試合

東家:伊達朱里紗KONAMI麻雀格闘倶楽部
南家:黒沢咲TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:茅森早香セガサミーフェニックス
北家:渡辺太赤坂ドリブンズ

「太の麻雀は?」と聞かれたとき、局収支をもとにテンパイならゴリゴリ押していく、そんな雀風を思い浮かべる方も多いだろう。

もちろん、局収支は基盤になっているのだが、最近は「読めるパターンをどんどん増やして、それを実戦に活かしている」印象だ。

それが表れたのは、南2局

イーシャンテンで、上家茅森のリーチに無筋の【3マン】を掴んだ太は、

スッと河に【3マン】を並べた!

これは、パターンを考えると極めて通りやすい牌なのである。

立体図を使いながら考えてみよう。

黄色の牌がツモ切り、白の牌が手出しなのだが、上家の茅森は、

【2マン】をツモ切りしたあとに、

②1枚切れの【中】やドラの【東】を切ってから、

③もう1枚【2マン】を手出しして、

リーチをかけてきた。

まず、①と③から、【3マン】が愚形に当たることはほぼないと考えられる。

単騎待ちなら【2マン】のトイツ落としがおかしい。

カンチャン待ちも、【2マン】【4マン】と残っているなら、【2マン】【2マン】【2マン】【4マン】から【2マン】を2枚切ったことになるので、これも矛盾する。

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